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【ヤングジョッキーズシリーズに向けて】木幡家長男の誓い

  • 2017年05月02日(火) 18時00分
木幡初也騎手1

東の若手騎手たちをご紹介します。トップバッターは木幡初也騎手!




木幡初也騎手「現状で満足するんじゃなくて、探求し続けることが大事」


 今年から中央地方の減量騎手によるヤングジョッキーズシリーズ(以下YJS)が始まり、すでに西日本ラウンドが開幕(4/26高知競馬場/総合第1位は栗東・荻野極騎手)しました。YJSに向けて、東の若手騎手たちをご紹介します。トップバッターは、木幡家長男、木幡初也騎手。YJS参戦予定は、盛岡(8/15)、船橋(10/26)、浦和(11/22)となります。

赤見:もうすぐYJSの東日本TRが開幕(川崎5/16)ですね!今どんなお気持ちですか?

木幡:初めてのシリーズということで、今までやったことないですし、地方で乗るのも新鮮です。同じくらいの年齢の人たちと争うのですごく楽しみだし、いい刺激になるのではと考えてます。

赤見:地方での騎乗経験は?

木幡:浦和、大井、船橋です。南関東は川崎だけまだ乗ったことがないですね。その3場でもいろいろ違う部分はありますけど、基本的には小回りで忙しいというか、福島とちょっと似ているイメージがあります。タフな競馬が多いというか、けっこうみんなガシガシ出して行って、それでいて最後残すっていう感じなので、そうなると腕っぷしの強さとか、スタートの良さを求められるので、そういうところで順応していければと思います。交流はいい刺激になるし、騎乗していて楽しかったので、機会があればまた乗りたいと思っていました。今回全国の若手騎手と戦えるということで、とても楽しみにしています。

赤見:では、木幡騎手ご自身のことをお聞きしていきます。2014年にデビューして、年間成績は12勝、9勝、18勝、そして今年はここまで9勝と、去年から一気にペースアップしましたね。

木幡初也騎手2

昨年は18勝、今年は4月終了時点で9勝を挙げている(撮影:下野雄規、(C)netkeiba)


木幡:去年の夏くらいからいいリズムで来れているかなって思います。去年はかなり中身の濃い1年でした。海外にも行かせてもらって、フランスとドバイに行って来ました。ドバイは調教で手伝いに行ったんですけど、フランスは招待レースだったので競馬にも乗せてもらって。すごくいい勉強になりました。フランスから帰って来て、そこから夏以降の成績が良くて、その流れで今年も、今のところはそれなりにいい流れで来れているのかなと。

赤見:1着だけではなくて、人気薄で2着3着に持ってくるイメージが強いです。

木幡:そう言っていただけるのは嬉しいです。何がいいのか自分ではよくわからないというか、評価というのは人が見て決めるものなのでなんとも言えないですけど。全馬一生懸命乗ってますし、レース前もいろいろ考えて乗っているので、それが結果に結びついているのなら嬉しいですね。

赤見:自分自身で変化は感じますか?

木幡:デビューの頃から比べれば、流れの感じ方とか、レースの見方は違うかなと思います。1年目2年目よりは周りは見えてきたのかなと思うし、多少は視野も広くなってきたかなと。

赤見:追い方も迫力がありますよね。

木幡:どうなんですかね、自分ではよくわからないですけど。もちろん、フィジカル強化はしていますし、馬にいかに人間の意志を伝えてあげるか、自分なりに勉強して試行錯誤しています。ただ、そういうことは他の人たちもやっていることだし、そこに終わりはないですよね。現状で満足するんじゃなくて、探求し続けることが大事かなと思っています。もっといろいろな人に喜んでもらえるようになりたいですね。

赤見:常に上を目指すモチベーションは、どこから来ているんですか?

木幡:なんですかね。基本的にいつもモチベーションあるんですよね。強いて言えば下に弟が入って来て、やっぱり長男としてそれなりにいいところは見せたいっていうのはありますよね。特別そこを意識しているわけではないですけど、本能的にあるじゃないですか。

木幡巧也騎手

弟の巧也騎手(写真左)、育也騎手も活躍中 (C)netkeiba


赤見:お父さんも含めて家族4人で競馬に乗ってるわけですもんね。

木幡:なかなかないですよね。みんなけっこう小さい頃から負けん気が強くて、しょうもないことで喧嘩とかしてたんで(笑)。今じゃ口に出すとか態度に出すとかはないですけど、心のどこかにはライバル心はあると思います。

赤見:今年育也騎手がデビューして、より一層木幡家の注目度も上がったのでは?

木幡:そうですね。そうやって注目してくれる方もいますよね。だからこそいい結果を残さないと、見られる分、失敗すると目立つし、なるべくいい結果につなげていきたいと思っています。

赤見:「木幡騎手」って呼ばれたら4人が振り返っちゃいますよね。

木幡:そうですね(笑)。わかりやすく名前で呼んでいただければ有難いです。先輩たちも面白くいじってくれますし、「お兄ちゃん」と言われて悪いイメージはないですね。

赤見:家族仲がいいとお聞きしたんですけど、ご自身ではどう感じますか?

木幡初也騎手3

初也騎手の初勝利後、父親の初広騎手と (C)netkeiba


木幡:世間の仲いいっていうのがどういう家族なのかよくわからないですけど(笑)。普通に仲はいいんじゃないかなって思います。よくみんなでご飯食べに行ったりしますし、「今日はお前勝ったから奢れよ」みたいな(笑)。変に意識し合うとかはないですし、壁もないですね。年が近いからかもしれません。もちろん競馬ではライバルですし、負けたくないですけど。

赤見:では、YJSの話に戻って意気込みをお願いします。

木幡:もちろん、優勝目指します!せっかく地方に乗りに行くので、いろいろな違いを感じたいですし、その馬に合った乗り方をしたいです。中央の若手はだいたい顔見知りなんですけど、地方の方とも一緒に切磋琢磨できればと思います。一生懸命がんばりますので、応援していただけたら嬉しいです。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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