▲波乱を演出したJBCレディスクラシックを回顧!(撮影:高橋正和)
3日に大井競馬場で開催されたダート競馬の祭典・JBCを振り返り! 笹川騎手は3競走のうち、ラインハートでJBCレディスクラシックに参戦。8番人気ながら最後の直線で豪脚を繰り出すと、勝ち馬にコンマ2秒迫る3着入線を果たし、波乱を演出しました。JBC特有の大歓声に包まれながら伸びた最後の直線、その胸の内は? (取材・文:赤見千尋)このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。笹川翼騎手へ「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。
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南関東生え抜きVに「遠い夢ではなく、頑張ればできるんだ」
――JBCレディスクラシックでは8番人気のラインハートに騎乗して、直線で豪快に伸びて3着に食い込みました!見せ場十分の内容でしたね。
笹川 惜しかったです。一瞬勝ったかなと思うくらいの切れ味でした。GIですし、前2頭も底力がありますね。なかなか止まらなかったです。人気はなかったですけど、悔しい3着でした。
――JRAからの転厩初戦でしたが、レース前の印象というのは?
笹川 レースは初めて騎乗したんですけど、調教は毎日乗せてもらってました。ちょっと引っ掛かる面があって、スイッチが入ってしまうと止まらくなってしまうところがあるんです。オンとオフがすごく激しいなという印象でした。追い切りでもいい時計で走っていたし、折り合いをつけてふわっと乗ることができれば、けっこういいかもしれないとは思っていたんです。でもこちらが思っていた以上に伸びてくれました。あの舞台で3着に来てくれたので、今後がすごく楽しみです。
――大歓声の中で外から伸びて来るというのは、どんな気持ちでした?
笹川 ものすごい歓声だったと思うんですけど、それが全然聞こえないくらい必死でした(苦笑)。あのメンバーであの舞台であんなレースができるというのはなかなかないことですし、すごくいい経験になりましたね。当日は1レースからかなりお客さんが入っていて、盛り上がっていて。こちらもいつも以上に気合が入りました。
――レディスクラシックを勝ったのは大井のララベル&真島大輔騎手でした。身近な先輩がGIを勝つ姿というのはいかがですか?
笹川 真島騎手は同じ大井の先輩ですし、ララベルも大井所属で南関東生え抜きで頑張っていた馬ですから、GIを勝ったのはすごく励みになりました。もちろん、自分が勝ちたかったという気持ちもありますけど、GIを勝つということが遠い夢ではなくて、頑張ればできるんだと感じさせてくれました。簡単な目標ではないですけど、もっともっと努力して頑張ります!
▲ララベルVに「遠い夢ではなく、頑張ればできるんだと感じさせてくれました」(撮影:高橋正和)
――10月21日には大井競馬場で恒例のお客様感謝デーがありました。当日は台風も近くあいにくのお天気でしたが、たくさんのファンが来場して楽しんだそうですね。企画などはどう決めているんですか?
笹川 騎手会で2,3人そういう係の方がいて、話し合って決めてくれています。僕はサイン会に参加するという役目があったんですけど、実はその日JRAに遠征する予定だったので、参加できないとなって。でも遠征がなくなって、急きょ出られることになったんです。けど、サイン会は他の騎手で決まっていたし、結局100枚書いたサインはファンの方に手渡しで配りました。即席のサイン会じゃないですけど、皆さんと触れ合うことができてすごく楽しかったです。
――即席で100枚はけるってすごいですね。
笹川 有難いです。最初、せっかく書いたのにどうしよう…と思ったんですけど、欲しいと言ってくれる方がたくさんいて嬉しかったですね。「いつも見てるよ」「応援してるよ」と温かい言葉をかけていただいて、こんなに応援していただいているならもっとがんばらなくちゃと励みになりました。
――的場騎手がステージで熱唱したそうですね。
笹川 歌ってましたね。さすが的場さんです!
――笹川騎手は、来年お顔が似ている森山直太朗さんの曲を熱唱するというのはどうでしょう?
笹川 いや〜厳しいでしょう。冗談で、歌おうかなって言ったら御神本さんに止められました(笑)。当日は天気が良くなかったので、あまり人が集まらないんじゃないかと思っていたんですけど、本当にたくさんの方が来てくれて嬉しかったです。改めて、ファンの方の有難さを実感することができました。また次の機会が楽しみです。
――続いての質問は、期待の2歳というお話があったレオハイスピードについて。平和賞に出走して2番人気6着でした。当日はかなりの雨でひどい馬場でしたが、振り返っていただけますか?
笹川 馬場がかなり悪かったので、馬には可哀そうでした。返し馬でいつもの飛びと違っていて、レースでも一生懸命走ろうとしているんですけど、上滑りという感じになってしまって。フットワークがキレイで低く走る馬なので、余計にああいう馬場は堪えると思います。最後まで一足も使わなかったのは初めてでした。
▲不良馬場でのレースに「最後まで一足も使わなかったのは初めてでした」(撮影:武田明彦)
――今後の展望というのは?
笹川 平和賞は特殊な馬場状態でしたし、力負けではないと思っています。人気に応えられなかったことは申し訳ないのですが、すごくいいものを持っている馬なので、これからも期待しています。この先もケガなく順調にいって欲しいですね。
※次回の掲載は11月20日(月)予定です