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▲今回は「頭髪」にまつわる質問などにお答えします!
今年の9月で51歳になった小牧騎手ですが、以前にも『太論』で取り上げたように、なんと白髪が1本もない! そんな小牧騎手に、今回はユーザーから「頭髪」にまつわる切実な質問が。そのほか、ジョッキーが感じる「クラスの壁」について、小牧騎手ならではの視点で解説してくれました。(取材・文:不破由妃子)
すぐに増えてグワーッとなんねん(笑)
──今回は、競馬ファンなら誰もが知りたいこんな質問から。「昇級しても通用しそうな馬とそうではない馬の見極めが難しいです。そこで、ジョッキーが感じるクラスの壁について教えてください。クラスが上がると、時計以外でレースの何が変わるんですか?」。
小牧 ねぇ、何が変わるんやろうね。時計は一緒でも、ひとつ上に上がっただけで、途端に通用せんくなる馬がようけいるもんね。未勝利と500万の違いでも、通用せん馬はまったく通用せん。もちろん走る馬はすぐに対応するけどね。
──時計はペースに左右されますから、時計そのものじゃないんですよね、きっと。クラスが上がると、より競馬がタイトになったりなどはあるのでは?
小牧 重賞やGIはともかく、それ以外はほとんど一緒やで。そうやなぁ、勝負どころでの加速度とか、最後に求められる瞬発力とか。そのあたりが壁といえば壁かもしれんね。あとは当然やけど、クラスが上がるにつれて能力差がならされていくでしょ。
──そうですよね。1000万であれば、当然最低2勝はしている馬ばかりですから。
小牧 そうそう。だから、それまでできていた自分の競馬ができなかったりはあるね。ただ、慣れることで徐々に成績が上がってくる馬もいるけど。
──“クラス慣れ”っていいますものね。
小牧 うん。ペースや流れに慣れてくるケースね。
──小牧さんが「上にいっても通用しそう」とおっしゃった馬は、大抵クラスがあがってもいい競馬をしている印象があります。
小牧 感覚的なものもあるけど、だいたいわかるね、そのあたりは。
──通用しそうだなと思う馬には、どんな共通点がありますか?
小牧 展開に関係なく、どんな競馬でもできる馬は通用するね。逆に、逃げる競馬で勝ち上がってきたような馬は、クラスが上がっても逃げなアカンから、そうなると厳しい。逃げにしても追い込みにしても、展開に注文が付く馬はどうかな…っていうのはあるね。あとは、勝ち方もひとつの目安で、着差以上にゴールしたあともまだ余裕がある馬とかは、上でもやれそうやなと思ったり。逆に、完璧に乗って何とか勝ったような馬は、やっぱり上にいくと厳しいよね。
──なるほど。ゴール板を過ぎたあとの脚色や勢いも注目ということですね。続いては、ちょっとしたお悩み相談なのですが、「自分は小牧騎手より少し年下なのですが、最近髪の毛が薄くなって、白髪が増えてきたことが悩みです。小牧騎手は白髪がないということで本当にうらやましいのですが、やはり遺伝的要素が大きいのでしょうか?」。
小牧 たぶん、そうでしょう(笑)。おふくろもいまだにフサフサやし、亡くなった親父もそうやった。でも、親父はけっこう白髪はあったけどね。そういえば、弟の毅も白髪はあるよ。僕もごくたまに1本、2本、白髪を見つけるし。
──50代で1本、2本なんて、ないに等しいですよ。てっきり白髪染めされているのかと思っていたくらいですから。
小牧 白髪染めはしていないけど、少しでも軽く見えるように染めてるけどね。
──小牧さんの場合、髪の毛が多すぎるから、小まめに梳いているくらいですものね。
小牧 そう。いまだに月に2回は梳いてるね。そうしないと、すぐに増えてグワーッとなんねん(笑)。今も重たく見えるかもしれんけど、これでも先週梳いてるんやで。
──小牧さんの場合、“伸びる”のではなく、“増える”わけですね(笑)。この質問には続きがありまして、「髪の毛や頭皮のケアで気を遣っていることがあればご教授ください」とのことですが。
小牧 な〜んも気を遣ってないね。前にも話したかもしれんけど、顔に塗るクリームをそのまま塗っちゃっているくらいやから(笑)。
──ああ、調教の前に乾燥防止で塗るクリームですね。
小牧 そうそう。ドラッグストアで普通に売ってる安いやつね。それを顔に塗ったあと、手のひらに残ってるぶんを髪の毛にもこうチャチャッと。もしかして、そのクリームが効いてるかな(笑)。
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顔に塗るクリームが効いてるかな(笑)