▲“乗れる35期生”団野騎手(右)と師匠の斉藤調教師 (C)netkeiba.com
“乗れる35期生”の素顔と師弟の絆に迫る「シリーズ師弟対談」(不定期)。今回登場するのは、斉藤崇史厩舎所属の団野騎手です。netkeibaの取材で四位騎手や和田騎手、藤岡佑騎手らが、一目置く新人として団野騎手の名前を挙げてきました。
師匠の斉藤調教師は、今年で開業5年目を迎える若手トレーナー。弟子を取ることは、開業してすぐに決めたと言います。その決断の裏にあった思いとは? そして対談の最後には、団野騎手が師匠に初めて、海外修行への気持ちを告白します。
(取材・構成=不破由妃子)
第1弾 安田隆行調教師×斉藤新騎手第2弾 木村哲也調教師×大塚海渡騎手開業4年目で弟子を取る、その決断の裏にある思い
──団野騎手のお父さまは、斉藤厩舎の持ち乗り助手としてタガノジーニアス(団野騎手が記念すべき初勝利を挙げた馬)などの担当をされているんですよね。トレセン内に血縁関係者がいるのは珍しいことではありませんが、親子が同じ厩舎で働いているというのは珍しいパターンですよね。
斉藤 そうですね、珍しいかもしれません。人によっては、やりづらいと感じる人もいると思うので、そこは二人の間で確認してもらって。二人が大丈夫なのであれば、僕は全然いいですよ、という話をしたんです。
団野 父はどう思っているかわからないですけど、僕は(同じ厩舎で)やりにくいと思ったことは一度もないですね。
──ちなみに、親子といえど、やはり仕事場では敬語ですか?
団野 そのほうがいいのかなと思って、学校生の頃、敬語で話しかけたんです。そうしたら、「気持ち悪いからやめろ!」と(笑)。それからは、仕事場でも普段通りです。
父にいつも言われるのは、「挨拶だけはしっかりしろ」ということ。乗り方に関しては何も言いません。父は誰に対しても明るくて気さくな感じなので、僕自身はすごく仕事がしやすいです。
▲父と同厩舎の所属、団野「僕自身はすごく仕事がしやすいです」 (C)netkeiba.com
斉藤 そうなんだ。時々、やりにくくないのかなぁと思ったりもするけど。まぁ僕が気にしてもしょうがないけどね。
──珍しいといえば、開業4年目で弟子を取るというのもなかなかないパターンかと思います。その決断の裏には、どんな思いがあったのでしょうか?