1月27日の川崎記念(川崎・2100m)では、張田騎手が手綱を取った4番人気カジノフォンテン(船橋・山下貴之厩舎)が、逃げ切り勝ちを収め、人馬ともに初のJpnI制覇を成し遂げました。
▲川崎記念の口取り撮影。カジノフォンテンの勝利は南関東勢にとってフリオーソ以来となる10年振りの快挙でした(撮影:高橋華代子)
カジノフォンテンを所有する吉橋興生オーナーのお父様は、障害競走のチャンピオンホース・ゴーカイでもお馴染みだった吉橋計オーナー。数年前にお亡くなりになったお父様に、平地競走初のJpnIを捧げた勝利。
カジノフォンテンのお母さんは、上山と南関東で走った女傑ジーナフォンテン(吉橋計オーナー所有)で、張田騎手のお父様・張田京調教師は騎手時代にジーナフォンテンの主戦の1人で、張田親子でコンビを組んでいることはあまりにも有名です。
お父様自身は名馬インテリパワーとこの川崎記念を制しているので、JpnI親子制覇を達成。
そして、今回は2011年に川崎記念を制したフリオーソ以来となる南関東勢の快挙でしたが、カジノフォンテンを担当しているのは、フリオーソも手掛けた波多野厩務員。
そのフリオーソを管理していたのは、今は亡き川島正行調教師。騎手時代には、川島厩舎の縁の下の力持ち的存在として厩舎を支え続けてきた1人が、山下調教師(当時は騎手)。
▲カジノフォンテンを囲んで、向かって右が張田騎手、左は波多野厩務員。カジノは甘えて、なかなか静止しません(笑)*写真撮影の時のみマスクを外しています(撮影:高橋華代子)
こういうドラマチックな出来事が、一気に叶うのも『競馬』なんですねぇ。
あれから10日以上が経ち、カジノフォンテンは元気そうで何よりです。厩舎ではあどけなさを残す元気な5歳の男の子。
▲厩舎ではあどけない表情がかわいらしい元気な5歳の男の子。大好物はニンジンです(撮影:高橋華代子)
常日頃から、「フリオーソは別格だった」と波多野厩務員は言っていますが、
「カジノも心肺機能の良さはフリオーソに近いものがあるし、まだまだこれからの馬なので、フリオーソを目指して頑張っています。強い馬と戦うとまた強くなっていくし、カジノにも強くなっていって欲しいです。もっとタイトルを取らせて箔をつけさせたいですね」(波多野厩務員)
今は一戦ごとに成長している段階なので、次はさらにどんな強さを見せてくれるのだろうと、楽しみは尽きません。
なお、近日中にnetkeibaのコーナー『今週のFACE』に、張田騎手が登場します。張田騎手、心底馬好きなナイスガイ!