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ファンの皆さんへ「来年も現役を続けます “小牧太”を応援してやってください!」

  • 2021年12月28日(火) 18時01分
小牧騎手の2021年を締めくくったのは、摩耶Sのキタノインディ。正攻法の競馬で7着という結果を受けて、「仕切り直して、また来年一緒に頑張りたい」と小牧騎手。引き続き、期待の1頭には変わりはありません。さて、今年の『太論』の更新も、今回が最後。この1年の心の動きを振り返りつつ、ファンへのメッセージをもって締めくくってくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

来年もどうか飽きずに、小牧太を応援してください(笑)


──先週25日のキタノインディが2021年の締めくくりになりましたね(阪神10R・摩耶S・8番人気7着)。

小牧 そうやね。ニホンピロクレールが最終日に登録してたんやけど、除外になってしまった。キタノインディは7着という結果やったけど、いい競馬で締めくくれたと思う。

──正攻法の競馬でしたね。道中もすごく行きっぷりがよくて。

小牧 うん。直線で踏ん張り切れなかったのは、ちょっと疲れがあったのかもしれん。本来ならば、あんなに負ける馬じゃないから。この時期というのもあって、なかなか絞れんしね。この秋は、ずっと厩舎で調整しながら使っていたし、しばらくはお休みするみたい。力はある馬やからね。仕切り直してまた来年、一緒に頑張れたらいいなと思ってます。

──土曜日阪神3Rのミラクルスターも、ここ2戦とは一変して、最後まで伸びていました。上がりも最速をマークして。

小牧 うん、いい脚を見せてくれたね。今回は、開き直って乗ってみたわ。行かせる競馬をしたら、たぶん行く癖がついてしまう馬なんでね。とにかく気が難しい。今回は後出ししているみたいに、一番最後から出しているでしょう。

──そんなに難しい馬なんですね。

小牧 もうね、カッカカッカしてんねん。図体はデカいのに、寂しがり屋で怖がりで。調教でも、馬がおらんかったら行かへん。その割にはすぐに興奮して、持って行かれそうになるほど行くんやわ(苦笑)。ゲート裏でも、すぐ係員に持ってもらっていたでしょ? 悪いことはせえへんねんけど、カリカリしてどうしようもないねん。

──寂しがり屋というのは、どういうところに出るんですか?

小牧 すぐ馬の後ろに入りたがる。ついていきたいねんな。子供なんやね。

──ゆっくりとゲートを出して、道中はポツンと最後方。先ほど開き直って…とおっしゃっていましたが、まさに狙ってるんだなと思って見ていました。

小牧 そう。今回はあえてああいう乗り方をした。ここ2戦に比べれば伸びてくれたけど、まだエンジンが掛かり切っていない感じがあるね。

──1200m、1400m、1200mと使ってきて、今回は1800mを選択。そのあたりは、どういった判断が?

小牧 1800mに行きましょうって僕が言ったんですわ。実際に使ってみて、1800mのほうが可能性はありそうやなと思った。いずれにしても、これからですわ。追い切ったあとも、まだ息遣いがもうひとつやし、なんせまだ子供やから。ただ、もともと楽しみにしていた馬やし、走ってくると思うんやけどね。この馬も放牧です。一旦お休みして、心身ともに成長して戻ってきてくれたらいいね。

──小牧さんの2021年の戦いも終了。残念ながら、月に1勝という目標には届きませんでしたが、小牧さんにとってどんな一年でしたか?

小牧 目標には届かんかったけど、まぁ一年ケガもなく。それがなによりやね。年々騎乗数が減ってきているので、来年は1頭でも多く乗れるようにと思ってる。

──こうして毎週お話を伺ってきて思うのは、ご自分と向き合う時間が多かった一年だったのではないかと。

小牧 うん。こういう状況に慣れなければ続けていけんわけやから、与えられた機会のなかで、自分にできることを精一杯やろうと思った一年やったかもね。落ち込んでいても仕方がないし、僕にできることは馬に乗ることだけというのは、自分が一番わかっているから。乗せてくれる人が一人でもいるうちは、これからも乗り続けたいと思ってるよ。

──『太論』も、今日が2021年最後の更新。来年に向けて、ファンにひと言メッセージをお願いします。

小牧 僕はあきらめないから、みなさんもどうか飽きずに応援してください(笑)。これからも精一杯、頑張りますから。これまで同様、いつでもスタンバイできる体を保って、来年も現役を続けたいと思いますので、引き続き、小牧太を応援してやってください。よろしくお願いします!
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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