今年は6歳世代にチャンスがくる…? (c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
毎年言っているのですがフェブラリーSは、若い馬(特に4歳・5歳)が有利なレースです。東京ダート1600mは、トップスピードの速さが活きる舞台で年齢を重ねるとスピードの対応が難しくなります。パワーや器用さでカバーできる地方交流重賞で勝てていても、東京ダート1600mで行われるダート界最高峰レースでは、スピード対応を他の適性でカバーしきれずに勝つことが難しくなっています。今年は先週の雨の影響や週末の天気次第で、例年以上にスピードが問われることから、1着まで持ってくることに若さの優位性が上がると考えています。
ただ、今年の4歳世代が芝路線とは真逆で、ダート路線は大不振。ジャパンダートダービーを地方馬のキャッスルトップに勝たれた世代。チャンピオンズCは芝路線からソダシが出走しただけ。東京大賞典は中央馬の3歳馬は出走なし。マイル路線のユニコーンS上位馬も、その後OP特別でも結果が出ず。
5歳世代は、ダート界トップにいるテーオーケインズが海外挑戦で出走せず。去年のフェブラリーS以降好走がないカフェファラオ、根岸S勝ち馬テイエムサウスダン、チャンピオンズC15着のサンライズホープの3頭だけで、例年に比べたら手薄。
勢いや成長力もある4歳・5歳が手薄だと浮上してくるのが6歳馬。過去10年で6歳馬が3勝しているのですが、12年のテスタマッタが勝った年は1〜5番人気までが6〜7歳。6番人気に4歳馬でNHKマイルC勝ち馬で初ダートのグランプリボス。18年のノンコノユメが勝った年は、ゴールドドリームの出遅れが酷すぎたラッキーがありましたが、実質過去好走馬のワンツー。20年モズアスコットが勝った年も、1〜3番人気が6歳馬。4番人気に5歳馬アルクトス。4歳・5歳が、手薄や出遅れなどで能力を出し切れないと、次に若い6歳の出番が来るという結果になっています。
そう考えていくと6歳世代の大将格レッドルゼルが1着まで持ってくるという点では注目の馬になります。ただ、これは1着馬に関しての考察。馬券的ポイントになる2、3着の馬券的妙味は去年の重賞ストライクに書いた「7歳以上のGI・JpnI好走実績馬」。勝つまでは難しいとしても『定量』で走れる2レースしかない中央ダートGIなら、2〜3年前のGI実績でも馬券圏内まで持ってくることができている。実力が結果につながりやすいダートらしい傾向がでています。
6歳馬の勝つ可能性が上がる理由を書きましたが、ベースとしては「4歳・5歳を頭で狙う」というのがフェブラリーSの狙い方というのを忘れてはいけません。今年は、馬券圏内に来れそうな馬が多くいるので買い方もポイント。参考になるように最終予想では、展開や各馬の適性など全馬の評価を記載しています。枠順・馬場状態が重要なレースでもあるので、最終結論に注目して下さい。
■プロフィール
nige(にげ)
SEの仕事を辞して、2014年より「ダート馬券師兼馬券ヘルパー」として活動中。地方競馬を含めてダート競馬全般を得意としており、的確な分析には定評がある。過去の実績から、コース形態・馬場・展開・力関係など総合的に判断して、レース条件に合う適正な馬を選択するシンプルなスタイル。元サラリーマンなだけに、無理な穴狙いはせず、現実的に買えるように点数が少なくなることを意識して買い目を提供。ブログ「スマートボーイのように逃げたい…」随時更新中。