家の表札で自己紹介するね〜(C)netkeiba.com
今年5月に現役を引退した、たくさんのファンから愛されているヨシオの連載「誘導馬におれはなる!」がスタート! サラブレッド本人(馬?)の連載はnetkeiba史上初! 福島競馬場での第二の馬生がスタートしたヨシオの、誘導馬デビューまでを追いかける不定期連載です。どうか温かい目でよろしくお願いいたします。
(取材協力=JRA福島競馬場、JRA馬事公苑)
おれはヨシオ。9さいのサラブレッド。
おれは2013年5月9日にJRA日高育成牧場で生まれた。みんながヨシオー! ってたくさん呼んでくれるこの名前は、1番最初のオーナーである仲山誉志夫(なかやまよしお)さんの名前からとったんだって。愛を感じるなぁ。
2015年に函館でデビューしたおれは、引退まで78戦走った。芝、ダート、障害と全部経験したし、距離も1000mから障害の2970mまで経験した。先頭を走ることもあれば、後ろからビューンっていくこともあったよ。ちなみにレースでおれの背中に乗ったジョッキーは全部で34人いる。
夢の舞台・ジャパンカップにでたときは、なんかちょっと騒ぎになったみたいだけど、その次の週にチャンピオンズカップにでるってなったら、もっと驚かれた。そんな感じで、経験は豊富かも。
これは盛岡のマーキュリーカップに出た時(撮影:武田明彦)
これはジャパンカップ。アーモンドアイちゃんも映ってる!(ユーザー提供:mailaさん)
今年の4月のレースを最後に引退することになったおれは、次のステップに進むため、いま宇都宮にある馬事公苑ってところにいった。そこでちょっと変身、いわゆる“セ”になったんだ。
それから、ビニール袋とかでシャカシャカされたり、目の前で傘をバサバサされたり、いままでやったことのないトレーニングをしたんだ。これは“鈍化”っていう初期のトレーニングらしい。はじめはちょっと驚いたけどけっこーすぐ慣れた。
最初はうるさいといわれていたおれだけど、こういうトレーニングはすんなり覚えられるんだ。担当してくれた職員さんにも、「いままでやってきた馬とはちょっと違う。物覚えがいい!」っていってもらえたしね!