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【日本ダービー予想】一冠目を上がり最速で制した馬に死角はあるか

  • 2023年05月23日(火) 12時00分

来年以降まで覚えておきたい話


 先週のオークスではリバティアイランドが優勝したが、同馬は桜花賞でも上がり最速で優勝していた。

 2007年に桜花賞が外回りコースで行われるようになって以降、上がり最速で桜花賞を制した馬のオークス成績はこれで[5-1-0-0]。上がり2位以下で桜花賞を勝ってきた馬は[2-0-1-5]だから、だいぶ差がある。

 ではダービーについてはどうか。東京コースが改修された2003年以降を見てみよう。

 上がり最速で皐月賞を勝ってきた馬は[5-0-0-2]。ゴールドシップとサートゥルナーリアが取りこぼしている。

 上がり2位以下で皐月賞を勝ってきた馬は[1-3-2-6]。メイショウサムソンが勝った以外は全部負けている。今年は上がり最速馬が皐月賞を勝った年なので関係ない話だが、来年以降まで覚えておきたい話だ。

 以上を参考にすると、上がり最速で皐月賞を勝ってきたソールオリエンスは二冠の確率約70%(7頭中5頭が勝っているので)ということになるので、素直にアタマ付けしてもいいだろう。ただ、どうしても逆らいたい穴党もいると思うので、その場合はどうしたらよいか。

 ゴールドシップのときは道中3〜4番手のディープブリランテが勝ち、2着フェノーメノは道中7番手、3着トーセンホマレボシは2番手。

 サートゥルナーリアのときは内枠・先行有利の色彩が強い馬場で、道中2番手のロジャーバローズが優勝。5番手のダノンキングリーが2着、7番手のヴェロックスが3着だった。

 つまり、道中で真ん中より前になった馬は1,2,3着になり、皐月賞馬は差し届かなかったということになる。

 ソールオリエンスについては買うならアタマ固定、逆らうなら前残り狙い、ということになる。後者は当たり前のようだが、スキルヴィング軸という選択肢がなくなるので、意外と重大な話なのである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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