東京プリンセス賞(5月24日 大井 サラ3歳牝馬 定量 南関東G1 1800m 不良)
◎(1)チャームアスリープ 1分53秒9
(2)ヨシノアルテミス クビ
(3)クリムゾンルージュ 1.1/2
(4)オリビアフォンテン 1.1/2
(5)アヤパン 1/2
………………………
△(6)カミノヤマレンジャ
○(8)グリーンベイ
△(12)パフィオペディラム
▲(13)モエレプロミネンス
単 340円 馬複 2,970円 馬単 4,540円 3連複 12,500円 3連単 58,900円
チャームアスリープが、ゴール前力強く差し切って桜花賞に続く重賞連覇。同時に牝馬三冠へ王手をかけた。水の浮く不良馬場、レースはアヤパンの先導で進んだが、1000m通過61秒9、2番手パフィオペディラム以下、けん制し合うような形で緩い流れ。チャームアスリープは中団よりやや後ろ、例によってズブさをみせ、鞍上の手綱が盛んに動く。3コーナー手前、ようやくエンジンがかかり大外から追撃開始。「ハミをとってくれるまで苦労しました。でも最後は底力。いい脚を長く使える馬ですね」(今野騎手)。4コーナー、先団とまだ5馬身差はたっぷりあった。それを追い通しでじわじわ伸び、最後きっちり捕えてしまう。3歳牝馬らしからぬパワーとしぶとさ。1800m・1分53秒9も水準以上(羽田盃=53秒1)。何より前が止まらない馬場を克服した勝負根性に脱帽する。
ヨシノアルテミスがクビ差の2着。直線あと1ハロン、内ラチ沿いを鋭く伸びた。北海道3勝、エーデルワイス賞(交流GIII)3着だから予想上ノーマークは失敗というしかない。確かに道悪、好騎乗の助けもあったが、父タヤスツヨシ、まだまだ成長余地を残している。3着クリムゾンルージュも同じく無印。ただこちらは理想的に乗られ、いったん抜け出すシーンもあっただけに、最後はねじ伏せられた感が強い。ダーレーのグリーンベイは、3コーナーからまくり気味に動き、直線逆に脚が止まった。「もう少し我慢できれば…。今日は馬がリキんでしまった」(内田博騎手)。精神面の若さが課題ということだろう。アヤパンは22kg増と馬体を戻して善戦したが、本質的に短〜マイラー。カミノヤマレンジャ、パフィオペディラムも、結果的に1800mが長かった。
さてチャームアスリープの三冠。「関東オークス=川崎2100」なら可能性は十分だが、気になることも2つある。桜花賞→プリンセス賞、連続して力走、激走になったこと(2度とも道悪)。JRA馬参戦のハイペースではさらに置かれる懸念があること。もっとも、いったん闘志に火がついてしまえば、仮に相手がグレイスティアラ級でも力負けは考えられない。「距離延長は歓迎。新たなライバルは現われるが全力で仕上げていく」。佐藤賢二調教師からは、そう力強いコメントが出た。