GIの中でも堅いレース
先週の本欄では京都芝外回りで改修前より外枠が強くなっているという話を書いたが、最終的な予想でドゥレッツァを本命にはできなかった。ちなみに長年連載させていただいている日刊スポーツでは「結局前走の上がり順位の上位馬が強い」と書き、菊花賞の前走上がり最速馬はドゥレッツァしかいなかったのだが、「でも準オープンだしな……」と迷ってしまい本命にできなかった。不明を恥じるばかりだが、方向性として正しいことを見つけていくしかないと、改めて自分を鼓舞しているところである。
しかしだからといって、天皇賞(秋)で穴を当てて一発で取り戻そうという発想になってしまってはいけないとも考えている。天皇賞(秋)はGIの中でも堅いレースだ。
2013〜22年の10年間、全馬を均等買いしたときの回収率を複回収率順に並べた場合(京都のJBCは含まず、10年前のJCダートはチャンピオンズCと合算する)、複回収率順に並べると
(中略)
となっており、複では微差3位、単回収率もかなり低い。ちなみに20年間で見ても、天皇賞(秋)・マイルCS・ジャパンCが複回収率の低いほう3レースに入る。
では、なにか少しだけでも配当の伸びる結末はないか。あるとしたらイクイノックスの惜敗かもしれない。
JRAの平地GIを勝った馬がその次走に天皇賞(秋)に出走したケースは、平成以降[0-2-3-7]。1988年(昭和63年)のタマモクロスが勝ったあと勝ち馬は出ていない。
ただ平成以降の12頭はすべて2番人気以下。この数字だけを見てイクイノックスを2着付けまでにするのは早計だ。「一応そういうこともあるかも」と考え、▲以下を絞ったうえでイクイノックスともう1頭を1、2着折り返すくらいが妥当かもしれない。