関東オークス(6月14日 川崎 サラ3歳牝馬 定量 交流GII 2100m 稍重)
◎(1)チャームアスリープ 2分18秒5
○(2)グレイスティアラ クビ
▲(3)モンヴェール 3
△(4)オリビアフォンテン アタマ
△(5)ラッシュライフ 3
……………………
△(10)フローレンスガール
△(11)シェルズレイ
単 380円 馬複 460円 馬単 1,030円 3連複 990円 3連単 4,420円
チャームアスリープが見事な3冠を達成した。2周目向正面から終始追い詰め(正味半マイルほど)は、桜花賞→プリンセス賞とまったく同じ。それでいて直線余裕十分に抜け出したグレイスティアラを、ゴール寸前、力づくで捕えてみせた。終わってみれば、これが彼女一流の競走術、パフォーマンスということか。ともあれこういうシーンは、地方ファンにとって感動的。にわかに元気と勇気がわいてくる。
フローレンスガールの逃げで1000m通過63.9秒のスロー。モンヴェール、ラッシュライフが追走し、チャームアスリープは、シェルズレイ、グレイスティアラと前後して、ごったがえす一団の中、何とも窮屈そうに進んでいた。エンジン全開は、グレイスが一歩早めに動いた4コーナー。「前(グレイス)の手応えがいいので必至に追った。切れと根性は本当に凄い」(内田博騎手)。疲れを知らない基礎体力、並んだらけっして負けないガッツと闘志。南関東牝馬3冠は、浦和(1600m)→大井(1800m)→川崎(2100m)、かなり過酷な条件だから、大井だけで行われる牡馬3冠より、むしろ価値があるかもしれない。「嬉しいのひとこと。連戦をこなしてきたし、しばらく休ませてあげたいですね」(佐藤賢二調教師)。2100m、2分18秒5は意外なほど遅かったが(昨年テンセイフジ2分16秒5)、乾き始めた梢重で粘っこい状態か。いずれにせよレース自体のインパクトは、数字を補って余りある。
グレイスティアラはほぼ完璧に乗られ、最後相手のパワーに屈した。9kg増でパドックからふっくらしたいい感じ。敗因を強いていうなら長距離適性の差になるだろう。シェルズレイはダート適性うんぬんよりも、終始行きたがる素振りで気負った走り。いざ勝負どころまで精神力が保たなかった。芝クラシック実績が当てはまらず、明らかにキャリア不足。逆にモンヴェールはテンから反応のいいレースぶりで、結果3着ながら地方ダート向きの逞しさがみてとれた。オリビアフォンテンは依然としてゲートがよくない。末脚強靭だが、重賞で勝ち負けとなるとまずその解消が先決だろう。ラッシュライフは、兵庫CS4着(グレイスと1.3秒差)からも能力通り。ダッシュ力をみせたフローレンスガールは、本質的に短〜マイル向きの評価になるか。