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「安心してください、ちゃんと毎日飲んでます(笑)」 小牧太騎手が“禁酒日”のメリット、デメリットを自ら分析!?

  • 2025年06月17日(火) 18時01分
太論

▲小牧太騎手が語る“禁酒日”のメリット、デメリットとは(撮影:稲葉訓也)


ベラジオドリームで挑んだ笠松の重賞・ぎふ清流カップは、ギリギリまで逃げ粘ったものの、最後に外から1番人気ケイズレーヴにかわされ惜しくも2着。「時計も速かったし、よう頑張った」とパートナーを称える小牧騎手ですが、予定している次走・兵庫優駿には、菊水賞で完敗したオケマルがいて…。

高知優駿ではリケアマキアートに騎乗予定ですが、ここにもジュゲムーンという高い壁が。“1強”に挑み続ける小牧騎手、はたして大逆転なるか!?

(取材・構成=不破由妃子)

高知優駿に兵庫優駿──「1頭強いのがおるけど、精一杯乗るだけや」


──先週の木曜日は、笠松のぎふ清流カップ(重賞)にベラジオドリームで出走。惜しくも2着でしたが、非常に見応えのある一戦でした。

小牧 惜しかったねぇ。久々の1400mやったけど、やっぱり短距離のほうがいいのかもしれん。時計も速かったしね。相手(1着ケイズレーヴ)も強かったけど、よう頑張ってるわ。

──すんなりハナに立ちましたが、道中はけっこう突かれる展開じゃなかったですか?

小牧 いや、突かれたというより、僕の馬があんまり進んで行かないから、意外とペースが落ち着いたと思う。それより馬場が不向きでしたわ。逃げ馬がまったく残れない馬場で、あの日はもう外枠ばっかり。内はボコボコやったよ。

──だからみなさん内を大きく開けて走っていたんですね。内の馬場には、足跡ひとつなかった。

小牧 そうでしょ? 外に行けば行くほど軽かったですもん。前の日に雨が降ったから、内に砂を入れたんやろうね。それまでのレースを見ていたら、前に行った馬は見事に全滅でね。それを見ていたから、道中もかなり外を回ったし、直線も外目に誘導して。勝ち馬には、さらに外からこられたからねぇ。強かったわ、あの馬。

──距離を稼ぐことなく、コンマ1秒差に粘ったベラジオも強かった。この先も楽しみです。

小牧 今日(6月16日)乗り始めたんやけど、さすがに堪えたみたいで、ちょっとコズんでたわ。26日の兵庫優駿に間に合うといいんやけど。

──あと10日余りでどこまで回復できるか。

小牧 馬の状態が最優先やけど、一生に一度のダービーやからね。調教師さんも「できれば使いたいなぁ」って言うてたわ。ただ、今度は1870m。1870mでオケマルを負かすのは…。

──オケマルかぁ。強すぎる!

小牧 そうやねん。短いところやったら何とかなるかも…と思えるんやけど。まぁ状態が整って出られるとなれば、負かすつもりで乗るけどね。

──ダービーといえば、今週の日曜日は高知優駿に乗りに行かれるんでしたっけ?

小牧 そう、リケアマキアートに乗る予定。たぶんね。さっき「俺、ホンマに乗るんやな?」って田中守にメールを入れたところや。

──確認が直前すぎる(笑)。

小牧 あいつね、ギリギリになってからじゃないと連絡してこないねん(苦笑)。まぁ前回の黒潮皐月賞のとき、「次も頼むな」って言われてるから大丈夫やと思うけど。そこにもね、強いのが1頭おるんやわ。

──同じ田中守厩舎のジュゲムーンですね。黒潮皐月賞は、5馬身差の圧勝でした。

小牧 そうそう。あの馬に勝つのは至難の業やなぁ。

──オケマルにケイズレーヴ、そしてジュゲムーン、いつも1頭強いのがいますね。

小牧 そうやねん。まぁ高知に乗りに行けるのはうれしいから、精一杯頑張ってきますわ。

──では、最後に質問をひとつ。「同世代の長年の読者です。私の記憶では、お酒を毎日飲む生活から禁酒日を設けるようにするなど、お酒との付き合い方にも紆余曲折があったかと思いますが、禁酒日を設けることで体調にどんな変化がありましたか? ちなみに、今現在は?」。

小牧 今はね、毎日飲んでる。「安心してください。ちゃーんと飲んでますから!」って書いといて(笑)。

──はたして安心するのかどうか(笑)。今は、毎日ほどほどに飲んでる感じですか?

小牧 ほどほどじゃない。けっこう飲んでる(笑)。まぁ開催中はほどほどやけどね。ビールと焼酎のハイボールを2、3本とか。

太論

▲開催中はほどほどに飲んでいるのだとか(撮影:稲葉訓也)


──上手に付き合っている感じですね。

小牧 そうやね。JRAの晩年はしっかり禁酒日を作っていたし、園田に戻る前と戻ってからもしばらくはお酒をやめていたけど、一番感じた体調の変化は代謝がよくなったような気がしたこと。実際に痩せたし、やっぱり体重が重たくなる原因はアルコールやったんやなと思った。わかってるんやけど、僕の場合、大好きなお酒を飲まないと逆にストレスが溜まってよくないから。

──今は減量する必要がないですしね。

小牧 そう、やめる必要がなくなった。でもね、また毎日飲むようになってから、やっぱり体重が増え出したわ(笑)。ただ、昔と違ってすぐに落ちる。何より楽なのは、開催中、ちゃんと食べてレースに乗れること。お酒もほどほどに飲んで、ちゃんと食事もしてレースに臨めているから、今が一番いいかもしれんね。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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