サンタアニタT(8月2日 大井 サラ3歳上 ハンデ 南関東G3 1600m 良)
○(1)ボンネビルレコード 1分38秒7
(2)ベルモントソレイユ 1.1/2
(3)コアレスハンター 2.1/2
△(4)エイシンチャンプ クビ
▲(5)インターセフォー 2
……………………
△(6)テンセイフジ
△(9)トウケイファイヤー
◎(11)ナイトスクール
単500円
馬複4,220円
馬単6,780円
3連複23,800円
3連単110,970円
ボンネビルレコードが、久々に本来の鬼脚を爆発させた。逃げたベルモントソレイユは1000m通過60.3秒、スムーズな平均ペース。馬場状態も先行有利(インが浅い)と思えたが、この夜の同馬は、とにかく凄まじい破壊力で一気の逆転を演じてみせた。スタートからじわっと抑え、位置取り(後方2番手)を決めてしまうと道中まったく動かない。4コーナー先団との差が10馬身はゆうにあり、それでも鞍上は大外に進路をとった。「自分のフォームで競馬をして初めて良さが出るタイプ。だから1600m(内コース)は、正直あまり自信がなかった(的場文J)」。しかし現実に、バテてはいないベルモントソレイユ、前々を理想的に乗ったエイシンチャンプを並ぶところなく抜き去った。上がり37.3秒。コース取りを考えるとまず極限に近いだろう。
ボンネビルレコードはこれで重賞3勝目。昨シーズン、黒潮盃1800m、東京記念2400m連勝などベストは中〜長距離のイメージだが、何より成長力豊かな4歳馬で、充電完了の今季、心身とももう一段パワーアップした。「忙しいと懸念したマイル戦で素晴らしい競馬ができた。びっくりするほどの充実ぶり。今後はひと息入れ、10月東京記念からJBC(川崎)を目標に仕上げます」(庄子調教師)。昨今低迷の長い大井所属馬で、ただ1頭チャンピオン候補をアピールしたことは間違いない。前走帝王賞、やや水があいたものの5着健闘。血統背景といえばアサティス×マルゼンスキー。かつてやや線の細くみえた馬体も、当日堂々と落ち着き払ったパドックなど、完全に実が入った(5kg増)印象がある。
2着以下は、展開と状態、多分に流動的なものと判断したい。道中マイペース、持ち時計を1秒詰めたベルモントソレイユは確かに惜しいが、これで重賞勝ちとなるとレベル的に少々寂しい。古豪の底力というコアレスハンター3着も、冷静にはやはり他馬の凡走が大きいだろう。最も不可解なのはナイトスクールの失速で、好位追走から向正面、早々と手応えが怪しくなった。「今日は跨ったときから元気がなくて、おやおやと思いました(山田信J)」。結果的にキャリアの浅い4歳馬、まだまだひ弱というしかない。エイシンチャンプは、ダートの時計勝負でひと息決定打が不足している。条件ベストと思えたインターセフォーは、タイトルを獲る、結局その運気に乏しいか。テンセイフジも牡馬相手に底をみせた感は否めない。