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黒潮盃・回顧

  • 2006年08月21日(月) 23時49分
黒潮盃(8月16日 大井 サラ3歳 別定 南関東G2 1800m 重)

○(1)アスターバジル 1分54秒9
▲(2)ステップクローザー 5
△(3)グリーンベイ 1/2
△(4)ケイアイプラネット ハナ
 (5)サンダーオブハード 3/4
 ……………………
△(8)サワライチバン
◎(12)リコーシャワシャワ
△(13)ウインドファンタジ

単200円
馬複550円
馬単840円
3連複3,810円
3連単11,610円

 1番人気アスターバジルの圧勝だった。13番枠アストリッドが強引にインへ切れ込んで先手をとり、1〜2コーナー、後続がごった返す感じの不穏な流れ。しかしアスターバジルは、ごく自然流に中団内め、いったんポジションを確保するとそこをじっと動かない。「折り合いがついて終始スムーズ。あとは直線前がふさがらないように乗りました。いつでもスパートできる手応え。とにかく馬が成長している」(今野騎手)。最後1ハロン、GOサインと同時にあっという間に突き抜けた。いわゆるヨーイドン、上がりの競馬で5馬身差は決定的な能力差といえるだろう。

 同馬はこれで6連勝。いまだ勢力図が曖昧模糊とした南関東3歳戦線で、一躍トップグループに入ってきた。カコイーシーズ×マルゼンスキーの血統背景。追って味があり、しかも柔軟性を備えたレースぶり。あえて今回減点といえば、1800m・1分54秒9の平凡さ(昨年ボンネビルレコード=52秒7)だが、自身ゴール際まで余力を残し、現実に3走前川崎1500m=1分32秒6のレコードを出した経緯もある。相手なり、流れなりに走った結果と判断すべきか。「クラシックに乗れなかったのは残念だが(賞金不足でダービー除外)、存在感を示してくれて嬉しいです」(池田調教師)。次走は9月27日、川崎2100m「戸塚記念」と明言された。

 とはいえ、この時計で5馬身差をつけられた他馬は正直ふがいない。道中ずっと怪しい手応えながら最後伸びたステップクローザー、待機策で右回りにメドをつけたグリーンベイ、まくり気味に動く新境地をみせたケイアイプラネット。それぞれ収穫はあったものの、今後古馬オープン級相手となると、さらに大きな変身が必要になる。期待したリコーシャワシャワはパドックで異様なほどイレ込んでいた。どう評価(弁解)しようか言葉に迷う。1コーナー、外に振られる不利も大きかったか。いずれにせよ持ちタイム(54秒5)だけ走っていない。園田・ウインドファンタジ大敗も含め、競馬とはいつも無常。流れに乗れるか乗れないか、それだけで結果は天と地ほどの差が出てしまう。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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