アフター5スター賞(8月30日 大井 サラ3歳以上 別定 南関東G3 1200m 良)
△(1)コアレスタイム 1分10秒7
○(2)ベルモントファラオ 3
(3)ベルモントソレイユ 2
△(4)イブキオネスト 1.1/2
(5)セイワクリスタル 1.1/2
……………………
△(6)グローリーウイナー
◎(8)ブローザウインド
▲(13)ロッキーアピール
単430円
馬複1,230円
馬単2,290円
3連複3,980円
3連単19,160円
コアレスタイムの強さには驚いた。いや、強さというより速さ、いうところのスピード能力に驚嘆した。3コーナー持ったまま4番手、直線中ほど、それこそ一瞬のうちに突き抜ける圧勝劇。最内1番、鞍上に内田博騎手。それでも道中の行き脚、鮮やかなフィニッシュ…記者のイメージをはるか大きく超えていた。脱帽というしかない。1200m・1分10秒7は、文句なしに交流Gレベル(昨年東京盃アグネスジェダイ=11秒2)。なるほどコアレス自身、今春マイルGP・2着、さきたま杯5着、帝王賞6着、濃密なレースを続けてきたが、いずれも勝ち負けからは遠く水があいていた。JRA・500万から転入した8歳馬。それがこの夜は、南関東のスプリント王まで昇りつめる。ライデンリーダーはじめ多くの快速馬を出した父ワカオライデン。あえて理屈をつければ血統面か。ともあれこれだけの快走はやはり奇跡的と思えてしまう。
「スタートから反応がよく理想的な競馬ができた。骨っぽい相手とずっと戦ってきたことが大きいでしょう。ただ、ここまで強いとは正直思っていなかった。何より時計を見て驚きました」(内田博J)。5月浦和・さきたま杯(5着)以来2度目のコンビ。当時は気合をつけて3〜4コーナーから捲り上げ、直線案外伸びなかった。「この時計で走れるなら、もっと大きいところで勝負になる――」。鞍上トップジョッキーにも、以前と違うインパクトを抱かせた。「(鞍上が)好位で流れに乗せてくれ、そこからは安心してレースを見ていた。今とにかく状態がいいし、JRA時あまり使い込んでいないから(38戦)、まだまだ馬に活力がある」(川村昭男調教師)。次走は、日本テレビ盃、東京盃の両天秤。自身万能型ゆえ、かえって選択が難しい。ただ、記者自身が選ぶなら、やはり1200mの東京盃。中〜長距離では、相手関係は別にして、中途半端な競馬になってしまう懸念がある。
ベルモントファラオはハナを切った時点で能力全開。勝ち馬に10秒7で走られては潔い負けというべきだろう。前々を粘ったベルモントソレイユ3着、最後混戦を突いたイブキオネスト4着。それぞれ現時点の能力、持ち味は出し切った。期待したブローザウインドは、先団のインで砂をかぶり、どうにも行きっぷりが鈍かった。4コーナー、コアレスタイムに並ばれたところで万事休す。格の違い、流れの違い…必ずしもそればかりとは思えないが、展開不利をはね返す精神力など、一つ課題が出たのは事実である。ロッキーアピールは先行争いに敗れた時点で戦意喪失。13着大敗でも、そういう気性と納得か。常に展開優先。逆にいえば負けが後を引かないタイプで、次走一転、巻き返す怖さはある。