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日本テレビ盃・回顧

  • 2006年09月25日(月) 23時49分
日本テレビ盃(9月20日 船橋 サラ3歳上 別定 交流GII 1800m 良)

◎(1)シーキングザダイヤ 1分51秒6
▲(2)スターキングマン 3/4
○(3)レマーズガール 2
 (4)グリンセレブ 1.1/2
△(5)レイナワルツ 5
…………………
(6)ビッグフリート
(7)ミヨノドリーム

単140円
馬複310円
馬単410円
3連複160円
3連単570円

 シーキングザダイヤは、単勝1.4倍、いかにもそれらしい強さをみせた。先行するビッグフリート、カイジンクン、その3番手をしびれるような手応えで進み、持ったまま4コーナー先頭。外から迫るスターキングマンを余裕十分に退けた。ひとこと、力通り、実績通り。1800m・1分51秒6も、風が強くパサつきはじめた馬場にしては悪くない(昨年サカラート=51秒8)。「道中ずっといいリズム。直線1頭になってフラっとしたけど、ステッキを入れたらまた伸びた。以前乗ったときより(一昨年・兵庫ゴールドT以来)パワーアップしています」(武豊騎手)。中間7か月のブランク、ノド手術明けを不安視されたが、終わってみれば杞憂だった。06、秋のダートGIへ向け確かなスタート。左回り中距離ベストも、この日の走りではっきりした。

 同馬は3歳暮れ、宇都宮「とちぎマロニエC」から交流ダートG参入。これで[2-7-1-2]の戦歴となった。GI・2着が何と7回。ただし、ジリ脚、決定打不足ではけっしてなく、例えばJCダートでのカネヒキリ、川崎記念でのアジュディミツオー、ゴール際の激しい叩き合いなど、ごく客観的に“名勝負”と言い切れる。運がないこと、相手がそれ以上の勝負強さをみせたこと。今季はひとつふっ切れるかもしれない。元よりライバルと比較して、自在性、安定感、さらに2〜3歳時、芝もこなした総合能力(ニュージーランドT快勝など)では、むしろ一歩リードする。ともあれ、オールマイティ(と思える)の素材を、何らちゅうちょなくダート路線に切り込ませた森秀行調教師。その先見性、決断力には、改めて驚かされる。

 スターキングマンは岩田康J騎乗、シーキング目標に100%の競馬をした。03年、アグネスデジタル相手にこのレースを勝った底力とコース適性。最後捕え切れなかったのは、年齢も含めやはり勢いの差と判断したい。レマーズガールは内田博Jで意識的に先行したが、向正面でいったん下がり(しばしば出る気性難か)、結果ちぐはぐなレースで終わった。それでも、先着牡馬2頭に力を出し切られてしまうとこんなものか。当日マイナス13kgの馬体は、むしろすっきり見えて悪くなかった。インから伸び、一瞬3着かという見せ場があったグリンセレブは成長株。父タイキシャーロックは、7歳にして浦和記念を勝っている。晩成型。こと牝馬同士なら、重賞、交流Gでも、あるいは…の可能性をのぞかせた。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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