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戸塚記念・回顧

  • 2006年10月02日(月) 23時49分
戸塚記念(9月27日 川崎 サラ3歳 別定 南関東G3 2100m 重)

▲(1)ビービートルネード 2分17秒1
○(2)ステップクローザー 8
◎(3)シャイニールック 1/2
△(4)キャプテンシーオー1/2
(5)グッドストーン 2
………………………
△(6)ジェスターズコート
△(8)フィアリストライ
△(11)リコーシャワシャワ

単620円
馬複1580円
馬単3440円
3連複1120円
3連単10000円

 ビービートルネードがひとまくりで圧勝した。前半はガンファイター、グッドストーンをにらむ形の3番手。しかし向正面〜3コーナー、馬の気合乗りが素晴らしく、町田Jはそこでタイミングよく手綱を緩めた。あっという間に先頭を奪いそのまま独走。最後は後続を8馬身ちぎってみせた。「手応えに合わせて動きました。なんというか“たまげた”強さ。直線もグイグイ伸びている感じが(自分の体に)伝わってきた」(町田騎手)。東京ダービー馬が、今回3番人気。そのダービー自体、番狂わせ(12番人気)だったから無理もないが、この勝ちっぷりなら、名実とも、現南関東3歳No.1と断言できる。

「放牧明け。正直まだ8分程度と思ったが、すべての面でパワーアップしている。(ダービーが)フロックでないことが証明できて嬉しい」(武井栄一調教師)。あえて不満といえば、2100m(重)2分17秒1の平凡さだが、現実に8馬身差をつけたステップクローザーは、前走大井「黒潮盃」でもアスターバジルの2着だった。勢力図が固まってきたということ。こういうケースでの勝ち馬は、今後を含め信頼度がおおむね高い。次走はいよいよ古馬へ挑戦、「JBCクラシック=11月3日・川崎2100m」と明言された。それにしても、父タヤスツヨシはダート競馬でいい仔を出す。初期のサンデーツヨシ、ナスダックパワー、さらにティーケーツヨシ、ディーエスサンダー。距離万能、しぶとく実戦向きの産駒が目立つ。同様の意味で、ブラックタキシード、エイシンサンディあたりも成功している。やはり名種牡馬サンデーサイレンス、その懐の深さだろうか。

 ステップクローザーは安定した末脚を身につけた。結果2着続きながら好走パターンが固まり1戦ごとに成長している。ビービートルネードと同位置から伸び切れなかったシャイニールックも、「追い切りが1本足りなかった。次はもっと走れるはず」。川島正調教師、石崎隆Jが口をそろえるのだから感触はいいのだろう。なるほど気持ち太めに移る馬体。まだ底は割れていない。後方から差を詰めたキャプテンシーオー、先行して流れ込んだグッドストーンは現時点での力通り。ジェスターズコートは出遅れ、フィアリストライはキャリア不足が敗因か。中途半端な先行策で後退したリコーシャワシャワは調子落ちの懸念がある。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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