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埼玉新聞杯・回顧

  • 2006年10月16日(月) 16時29分
埼玉新聞杯(10月11日 浦和 サラ3歳上 別定 南関東G3 1900m良)

◎(1)ナイキアディライト 2分00秒8
▲(2)ロッキーアピール 5
△(3)ジルハー 1.1/2
○(4)リンカーンスター 1.1/2
(5)マルカカイゼル 1.1/2
………………
△(6)サンキューウィン
△(8)イシノダンシング

単130円
馬複1800円
馬単2010円
3連複6390円
3連単20450円

 ナイキアディライトが、価値のある勝利を飾った。大外(11頭立て11番枠)ながら好スタート。すぐ隣からサンキューウィンが先手を主張すると、その2番手にスッと収まる。ペースが落ちた一周目スタンド前、さすがに行きたがる素振りをみせたが、それでもカカるまでには至らない。向正面までゆったり。そして3コーナー手前、鞍上がわずかに手綱を緩めると、素晴らしい加速でサンキューウィンを抜き去った。「折り合いに専念して乗ったが、思ったよりスムーズ。注目されていた馬だし、鮮やかに勝ててホッとしました」(内田博J)。1900m2分00秒8自体は平凡だが(昨年ケイアイミリオン=1分58秒1)、時計のかかる良馬場、何より持ったまま5馬身差なら、べつだん減点材料にもならないだろう。

 「いい雰囲気で仕上がっていたと思う。乗り役さんにはスピードが違うよ…とだけ話しておいた。その通りのレースができたね」(川島正行調教師)。サクラハイスピード、ネームヴァリューなどを筆頭に“再生名人”とうたわれる同調教師。アディライトは当日2kg減、厩舎ポリシーである“大きく作る”とは少し印象が違ったが、精神面でゆとりが出たか、パドックなどいつになくリラックスした様子にみえた。天性の快速はそのままに、気持ちの面で円熟期を向かえた「ニュー・アディライト」。そう形容していいだろう。次走は、11月川崎「JBC」、クラシック、マイルを両にらみ。この日の感触なら強敵相手でも期待できる。

 ロッキーアピールは3番手の外目で砂をかぶらないレースをした。今野Jの好プレー。本質的に短〜マイラーは確かだが、さきたま杯、かきつばた記念と統一G2勝だから、南関東G3でははっきり格上ということだろう。逆にジルハー、リンカーンスターは、デキのよさ、距離適性で優っても、先着2頭が折り合ってしまうと、スピード能力の差がやはり大きい。サンキューウィンは5kg増、夏の充電を思わす好馬体で登場したが、今日のところは貫禄負け。古馬一線級相手に少し経験が必要か。イシノダンシングはスタート出負け、向正面から追い上げて、結果脚を確かめるようなレースぶり。鉄砲のきかないタイプと納得したい。エイシンハンプトンは、12kg増の数字以上に腹めなど太く写った。ひと叩きでどう変わるか。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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