京成盃スカイライナースプリント(11月15日 船橋 サラ3歳以上 別定 地方競馬交流・南関東G3 1000m 良)
△(1)グローリーウイナー 59秒5
▲(2)カセギガシラ 1.1/2
◎(3)ベルモントギルダー 頭
(4)ケイアイダンシング 首
(5)メンタルシャウト 2
………………
△(6)クィーンロマンス
○(7)ゼレンカ
△(8)プリティスキャン
単700円
馬複1230円
馬単3030円
3連複500円
3連単5270円
グローリーウイナーが一気の逃げで押し切った。抜群のスタート。内のゼレンカ、プリティスキャンがダッシュひと息ということもあり、1馬身、2馬身、手綱を動かすことなくリードしていく。鞍上とぴたり呼吸が合い流れるような行きっぷり。「初めてコンビを組みましたが、反応がよくて乗りやすい。ごく自然にハナに立てたし、終始確かな手応えでした」(酒井忍騎手)。4コーナーを回り、いったん後続を引きつける余裕があった。だからあと1ハロン、体半分まで迫ってきたベルモントギルダーを、逆に二の脚で突き放した。1.1/2馬身差。59秒5の時計は数字上平凡だが(レコード58秒6)、それでもパサついた今回の馬場を考えると、ひとまず合格ラインに達している。
グローリーウイナーは、牡5歳、父オナーアンドグローリー(代表産駒ネームヴァリュー)、川島正行厩舎らしい530kg台の大型馬。計13勝中、12勝までが1000〜1600mの逃げ切りで、とりわけ1000mに限ると[3-0-1-0]。スプリンターとしての資質がきわめて高い。条件級で足踏みが長かったのは、デビューから休み休み、タフに使えない体質のひ弱さが原因だが、前走8月「アフター5スター賞=大井1200m」6着、その後じっくり立て直し、中間ゼレンカ(同厩舎)を追い切りで圧倒していた。デキのよさ、適条件がうまく噛み合い、最高の結果を出したといえるだろう。この勝利で、12月20日「テレビ埼玉盃=浦和1400m」、1月10日「船橋記念=船橋1000m」、2つのレースで優先出走件を獲得した。ハナを切れる顔ぶれなら、むろんどちらに出ても脈がある。
道中中団で脚をタメたカセギガシラが、直線豪快な伸びで2着に届いた。今季1月船橋記念に続く2つ目の銀メダル。何とも勝ちづらい、運のない馬だが、そのキャラクター自体は“短距離の差し馬”とはっきりしてきた。期待したベルモントギルダー3着。グローリーウイナーを射程圏に入れながら進み、この結果は不満だが、パドックなど何か落ち着きすぎているような気配もあり、終わってみれば“2走ボケ”と判断したい。前走A級特別、1000m・58秒8の圧勝劇。次走に改めて夢をつなぐ。名古屋ケイアイダンシング、笠松クィーンロマンス、東海勢が健闘した。前者は追い込み、後者は先行。短距離を狙って敢えて遠征、個性をアピールしたと考えれば、やはり“交流”は意味が大きい。ゼレンカは元来ジリ脚だけにスタートミスが致命的。プリティスキャンも自分の競馬ができず、モロさ、単調さだけが目立ってしまった。