クイーン賞(12月6日 船橋 サラ3歳上牝馬 ハンデ 交流GIII 1800m 稍重)
▲(1)レマーズガール 1分52秒2
△(2)トーセンジョウオー 6
◎(3)グレイスティアラ ハナ
△(4)グリンセレブ 3/4
(5)テンセイフジ クビ
……………
△(8)グラッブユアハート
△(9)アウスレーゼ
○(10)サイレントエクセル
(13)コイウタ
単550円
馬複4,140円
馬単6,860円
3連複4,870円
3連単33,880円
レマーズガールが横綱相撲で圧勝した。先行策を予想されたトーセンジョウオー、サイレントエクセルのダッシュが鈍く、真ん中からレイナワルツが持ったまま先頭。レマーズは、その2番手にスッとつけた。1000m通過61秒2、平均ペースに落ち着き、向正面、3〜4コーナー、大きな動きがみられない展開。直線入口、一瞬のうちに前を抜き去り、あとは独走のゴールだった。「トップハンデ(57.5)を考えて前々を進みました。反応がよく終始スムーズ。力通り、イメージ通りの競馬ができた」(岩田康誠J)。同騎手とのコンビは3戦2勝。3走前金沢「白山大賞典」と、勝ちっぷりが見事にダブる。
レマーズガールは不思議な馬だ。これで重賞9勝目。可能な牝馬タイトルをことごとく制し(南関東ではマリーンCだけ未制覇)、反面、思いがけないポカも多く、なかなか“女傑”と呼ばれない。ただしかし、前述白山大賞典、さらにこの日クイーン賞など、高齢(6歳秋)を迎えむしろレースぶりに凄みが出ている。タフに使える逞しさ、気分が乗らない状況では自らをセーブするしたたかさ(賢さともいえるか)。奥手、晩成―とは少しニュアンスが違うだろう。あえていえば生命力。57.5kgを背負い、それでいて正攻法6馬身差の圧勝劇。繰り返すが、レマーズガールは一種ミステリアスな牝馬である。
トーセンジョウオーは待機策、直線勝負に賭けて2着に届いた。川島正行厩舎から再スタート。33kg増はポリシー通りで、心身ともリフレッシュ、新境地をみせたと納得できる。レマーズ=1分52秒2の勝ち時計自体が相当速く(昨年グラッブユアハート54秒7)、結果ちぎられたにせよ展望は明るいだろう。3着グレイスティアラもこれにハナ差。道中外々を回りながらしっかり伸び、古馬相手に堂々たる内容だった。ただ同馬の場合、本質的に短〜マイラー、適性はそこかもしれない。地力をつけたグリンセレブ、メンバー中最速の末脚(3F38.4秒)を使ったテンセイフジも、今後流れひとつでチャンスが出る。岩手サイレントエクセルは好位からジリ下がり。ダービーGP小差3着、むろんもう少し走れるはずで、今後は“アウェー”の経験を積んでいきたい。コイウタは初ダートで終い失速。血統はさておき、自身のパワーという課題をつきつけられた。