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東京大賞典・回顧

  • 2007年01月01日(月) 00時00分
 東京大賞典(12月29日 大井 サラ3歳以上 定量 交流GI 2000m 稍重)

△(1)ブルーコンコルド 2分03秒5
 (2)クーリンガー 4
▲(3)シーキングザダイヤ クビ
△(4)カフェオリンポス クビ
◎(5)アジュディミツオー 1
………………
○(6)ボンネビルレコード
△(7)ハードクリスタル
 (9)シーチャリオット
△(13)ナイキアディライト

単500円
馬複28,510円
馬単38,770円
3連複14,950円
3連単199,470円

 ブルーコンコルドが恐るべき瞬発力で圧勝した。内からナイキアディライトがスッと先頭。アジュディミツオーは、スタート、二の脚ともひと息鈍く、それを横目で見た横山典・シーキングザダイヤが仕掛け気味に2番手をキープする。1000m通過59秒9(昨年60秒9)、向正面までペースは落ちず、緊迫感の漂う流れ。しかしブルーコンコルドは中団の外め、元よりスピードがあるだけにむしろいい感じで折り合えた。3〜4コーナー、馬群がにわかに凝縮され、自信満々に大外へ進路をとった。あと1ハロン、ステッキが飛び、一、二の三の瞬発力。あっという間に抜け出し、最後は手綱をセーブする余裕があった。3F37秒3、これに次ぐ上がりは、カフェオリンポス、ボンネビルレコードの38秒2だから、ちぎれるのも無理はない。2000m2分03秒5は過去9年中?3。気持ち時計のかかる馬場で、こちらも合格点がつけられる。

 「前走(JCダート)は直線窮屈な位置に入った僕のミス。距離は大丈夫と思っていました。力を証明できて嬉しいです」(幸騎手)。同馬は2000m以上の経験がほとんどなく(芝2戦13、14着・JCダート9着)、不得手というより未知数だった。フサイチコンコルド(日本ダービー)×ブライアンズタイムの血統背景。それより何より6歳暮れ、馬自身最高潮に達したということだろう。「少しコーナーのきつい地方のコースが合っている。それにしても強かった。シーキングザダイヤとアジュディミツオーをこれだけ離しているんだから…」(服部調教師)。同師は「何かタイトルをあげてほしいですね」と、JRA、NARを総括した“ダートG最優秀馬"選出を報道陣にアピールした。アジュディミツオーG?3勝、ブルーコンコルド3勝、直接対決は1勝1敗。悩むところではある。次走は「フェブラリーS直行」と明言された。

 アジュディミツオーは、結果論ながら久々がすべてだろう。ゲート内でいつになくイレ込み、終始闘志が空回りする格好だった。直線インから伸びかかったがそこで終了。本来逃げ馬の気性だけに、外からかぶされるような展開もやはり厳しい。18kg増。当然上積みがあるはずで、パンとすれば再び主役に返り咲ける。人気薄クーリンガーの健闘。一昨年3着と大井適性があること、鞍上が好枠(1番)を生かし切ったこと。ムラでつかみづらいが、この日は地方向きのしぶとさを100%発揮した。シーキングザダイヤはいわゆる勝ちに行く競馬で、結果3着でも悔いはあるまい。詰めが甘いというより、今季は状態自体がひと息の感もある。カフェオリンポス、ボンネビルレコードも地力と個性は示したが、勝ち馬には切れ味の点で及ばなかった。シーチャリオットは復調いまだ遠しの印象。ナイキアディライトも精神面で依然モロさを抱えている。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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