船橋記念(1月10日 船橋 サラ3歳以上 別定 南関東G3 1000m 重)
△(1)プライドキム 58秒1
△(2)グローリーウイナー 1.1/2
○(3)アヤパン 3
△(4)ベルモントギルダー 1/2
▲(5)ベルモントソレイユ クビ
…………………
△(6)フォースキック
◎(7)カセギガシラ
単940円
馬複3,060円
馬単5,830円
3連複5,620円
3連単38,030円
プライドキムの強さには驚かされた。昨春以来8か月ぶり。調教試験、追い切りとも控えめで、さすがに半信半疑の5番人気。しかしいざゲートが開くや持ったまま3番手を進み、直線馬場の真ん中を別次元の脚で突き抜けた。1000m58秒1は、軽い馬場にせよ大レコード(0.5秒更新)。まさしく脱帽。24kg増、いかにも立派すぎる馬体でこの走りだから、モノの違い、抜群の地方ダート適性としか言葉がない。「テンから凄い手応え。あと1F、もしかするとレコード…そんな感触がありました」(内田博騎手)。川島正行厩舎はこれで開業通算700勝。むろん通過点に過ぎないが、節目の1勝を見事に重賞で飾ってみせた。サクラハイスピード(東京盃)、インテリパワー(金盃)、ネームヴァリュー(帝王賞)…。リフレッシュ術、再生術がますます冴える。
プライドキムは、平成16年「全日本2歳優駿」、シーチャリオットを完封したビッグネーム。以後休みがちでひと息影が薄かったが、逆にいえば3〜4歳時まともに使えず、明けて5歳ながら16戦のキャリアしかない。消耗度が少ないということ。「まだ脚元がパンとせず、(稽古を)ビシビシやれない弱みがある」とはレース前、川島正行師のコメント。アフリート×リアルシャダイの血統背景も含め、単なるスピード馬、早熟型ではありえない。今後100%に仕上がれば、ダートGの短〜マイル、最高峰までめざせるだろう。少し気が早いが、今秋「JBCスプリント=大井1200m」の有力馬としておきたい。
グローリーウイナー、アヤパンは、前者がスタートを決めた点で明暗が分かれた。グローリーは、ごく普通に南関G3なら楽勝レベルで走っている。川島厩舎ワンツー。持ち味をすべて出し切ったといえるだろう。アヤパンはパドックからイレ込みがきつく内枠(1番)が生かせなかった。それでも差して3着だから短距離適性は相当高い。ベルモントギルダーは勝ち馬の直後で隙のない競馬をしたが、結果スピード負け、パワー負けの4着だった。兄ストームと同様、成長力に不満がある。ベルモントソレイユは大外枠、極端に時計の速い決着ではこんなものかもしれない。カセギガシラは中団のまま、バテず伸びずという結果に終わった。なるほど58秒台前半の決着では厳しいが、それにしても能力だけ走っていない。先週末、荒天の影響で追い切りを軽めにしたということ。パドックでも心なしか気合不足にみえた。新春競馬には、このあたり毎年のことながら、微妙な難しさがある。