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ニューイヤーC・回顧

  • 2007年01月22日(月) 23時49分
ニューイヤーC(1月17日 浦和 サラ3歳 定量 南関東GIII 1600m 良)

▲(1)レッドドラゴン 1分43秒2
△(2)ザマローレル クビ
◎(3)アンパサンド 3/4
 (4)ミウラリチャード 9
○(5)クールヴォイス 1.1/2
……………………
△(7)サイレントドリーム
△(10)タガタメ

単570円
馬複2,100円
馬単3,730円
3連複1,060円
3連単11,010円

 レッドドラゴンが力強いレースぶりで初重賞をモノにした。タガタメが予想通り先手をとったが、「初の左回りに戸惑った」(御神本J)ためか、行き脚がひと息鈍い。1000m通過64.6秒、単にスローという以上に膠着した流れで、向正面過ぎから各馬いっせいのスパート。けん制し合った後に捲り合う、さながらケイリンを思わすようなめまぐるしい勝負になった。中団からクールヴォイス、後方からザマローレル。中でレッドドラゴンは最もタイミングよく発進した。直線入口、ザマローレルとともに先団を呑み込み、競り合いでもう一度脚を伸ばす。クビ差ながら完勝といえるだろう。逆にアンパサンドは、その3コーナーで前がふさがりずるずる後退。そこから外へ立て直し猛追したが、時すでに遅かった。

 レッドドラゴンは、これでデビューから6戦4勝。「ゴールドジュニアー」→「ハイセイコー記念」こそロイヤルボスの3着だったが、以後、地元大井1600〜1800で特別2勝を積み上げていた。父シーロ(仏・米でGI・3勝)。耳慣れないものの、ウッドマン直仔、成長力に富む中〜長距離型。ただ当初から深刻なゲート難を抱え、ゆえに一貫した末脚勝負。今回初の左回り、それも忙しい浦和コースでこれだけスムーズに動くとは、正直“想定外”だった。「馬に集中力が出て期待通りの成長。乗り役さんも上手だったし(坂井J・重賞初勝利)、とにかく今日は嬉しい勝利」。新進トレーナーらしいコメントを堀千亜樹調教師が出している。次走はJRA挑戦、2月18日東京「ヒヤシンスS=ダ1600m」と明言された。昨年グッドストーン(同レース10着)よりは一段上がめざせるイメージ。何より追ってから味がある。

 アンパサンドは、ひとこと“もったいない競馬”だった。浦和1600m、絶好とされる1番枠がかえって災い。勝負どころの3コーナー、インに詰まり行き場をなくした。0.2秒差3着は、展開のアヤ、勝負のアヤ。ただパドックなどぎりぎりの仕上がりで必勝体勢。悔いを残す結果だったのは否めない。ザマローレル2着は機をみるに敏な鞍上の好プレー。スピード、瞬発力、現状では勝ち馬に一歩譲る評価だろう。タガタメは御神本Jと初コンビ。乗り味がひと息だったか、序盤から中途半端なレースとみえた。特長は一気に行って後続に脚を使わせるスピード決着。評価は先送りと考えたい。クールヴォイスは内田博J、レッドドラゴンよりワンテンポ先に動いて失速した。外からかぶされる、未知の状況にひるんだということか。それでもハチ切れるような好馬体など印象的で、ここは一つ経験と納得する。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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