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報知グランプリC・回顧  

  • 2007年02月12日(月) 23時49分
報知グランプリC(2月7日 船橋 サラ4歳以上 別定 南関東G3 1800m良)

◎(1)プライドキム 1分51秒3
△(2)シーチャリオット 1
○(3)ベルモントソレイユ 4
(4)マルカカイゼル 1.1/2
▲(5)メジャーワールド 2.1/2
…………………
△(6)キャプテンシーオー
△(7)グッドストーン

単130円
馬複360円
馬単480円
3連複1500円
3連単3180円

 プライドキムの完勝だった。ベルモントソレイユの先導で1000m通過61.0秒、良馬場とするとやや速く緊張感のある流れ。しかしプライドキムは馬なりのままスッと2番手、痺れるような手応えで追走する。4コーナー、鞍上はGOサインを出したというより手綱を緩めた程度だろうか。一瞬のうちに前を捕えそのまま危なげなく押し切った。「逃げた馬(ソレイユ)がいいペースを作ってくれ理想的に折り合えた。力通りの競馬ができてホッとしてます」(内田博騎手)。1800m1分51秒3ははきわめて優秀(昨年ナイキアディライト=1分53秒8)。同騎手は抜け出したゴール前1F、外から迫るシーチャリオットを、ビジョンで確認したという。04年川崎「全日本2歳優駿」、当時のお手馬シーチャリオットの夢を砕いたライバルの背に、いま自分が乗っていること。少々複雑な想いがあって不思議ない。それでも、「今日は僕の馬(プライドキム)の方が強かった―」。そうさりげなく付け加えた。ひとこと“ザ・ジョッキー”。内田博騎手の現在を象徴している。

 プライドキムは、これで船橋転入後、重賞2戦2勝の快挙となった。前走8か月ぶり24kg増を勝って2戦目。この日は数字こそ3kg減だが、馬体の印象、気合とも、一転競走馬らしいピリっとしたムードが出ている。「行き脚がよかったし、べつだんカカった様子もない。安心して見ていられた。距離もこのくらいまでは問題ない」(川島正行調教師)。脚元がパンとせず、まだ試行錯誤の調整(人を乗せず放馬形式の追い切りなど)と聞いたが、それで結果が出てみると、さすが“再生名人”というしか言葉がない。次走は地元「ダイオライト記念=交流GII」がいかにも長く(2400m)、現時点で未定ということ。ただし記者個人、前走とこの日、どちらにインパクト(凄み)があったかと問われれば明らかに前者(船橋1000m)をとる。今秋大井「JBCスプリント」まで、何とか無事にいってほしいと思う。

 シーチャリオットは、復調度80〜90%と推測できる。ゲート入りに手こずりおやおやと思わせたが、道中意外なほど反応がよく、4コーナー、プライドキムに2馬身ほどまで接近できた。最後追い較べで1馬身差。勝ちタイム自体が速く、それも上がりの競馬だけに仕方ない結果といえる。同馬自身、羽田盃、東京ダービー圧勝など、もともと右回り大井を得意としている。今後順調なら、帝王賞目標に夢が大きい。ベルモントソレイユも健闘だが、先着2頭に力通り走られれば納得の3着だった。メジャーワールド、キャプテンシーオーも、3〜4コーナーまくり気味に動き、昇り馬らしい勢いはみせたがそこで終了。ここがひとつ重賞の壁なのだろう。マルカカイゼルはいわゆる混戦向きのイブシ銀で、次につながる期待は薄い。グッドストーンは先手を取れなかった時点で万事休す。早熟、差す脚のない弱みが大きい。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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