東京シティ盃(3月14日 大井 サラ4歳以上 別定 南関東GIII 1200m)
今年から1400m→1200mへ距離変更。これで大井1200mの重賞は、東京盃、アフター5スター賞と合わせ、計3レースに増大された。短距離重視の流れは、正直もうひとつ腑に落ちない。同じ競馬場、同じ距離、同じ条件の重賞をあえて増やす必要があるのかどうか。牝馬限定、あるいは3歳スプリント戦とするならまだしもわかる。南関東、春の古馬短距離路線は、これから「マイルGP=大井4月18日」→「かしわ記念=5月2日船橋」とつながっていく。その意味でもここは、7F1400mが適当だろう。変更の理由と意図がしっくりこない。
さておき過去10年のデータを書く。1番人気[4-3-0-3]、2番人気[2-1-2-5]、3番人気[0-3-2-5]。一見堅めの傾向にもみえるが、1番人気で勝ったのは、、アローセプテンバー、ハタノアドニスら、交流重賞で通用した実力馬。ここ3年は、8、4、6番人気の伏兵が制し、昨年など6→3→14番人気の決着で、3連単259万円の超高配当が飛び出している。押し出された人気馬は、危ないということだろう。
所属別では、大井=5勝、2着6回、船橋=4勝、2着3回、川崎=1勝、2着1回。出走頭数にほぼ比例した結果といえる。牝馬は、[0-1-1-16]。15年、ナミが2着、ラヴァリーフリッグが3着と健闘したが、A1=56kg(牡58kg)を背負う別定戦で、基本的に分が悪い。逃げた馬=5、7、1、9、5、2、1、10、5、1着と不安定。ただし、1400→1200mの変更はやはり大きく、今後は“先手必勝”がセオリーになる可能性もある。
◎フジノウェーブ
(58御神本)
○コアレスタイム
(58今野)
▲ビービーバーニング
(56町田)
△ナイキアディライト
(58戸崎)
△サンキューウィン
(58左海)
△ベルモントソレイユ
(58早田)
△ブローザウインド
(56坂井)
グローリーウイナー
(58酒井)
ベルモントストーム
(58石崎隆)
チョウサンタイガー
(58山田信)
イブキオネスト
(58真島)
フジノウェーブは昨秋から圧倒的な8連勝。先行差し、自在に動き快進撃を続けている。前走TRに位置づけられる「ウインター・スプリント=1200m」も、道中馬なりのまま好位追走、直線外から豪快に突き抜けた。相手は確かに上がったが、充実度、短距離適性を素直にとればやはり断然。実績上位馬と同斤58kgをどうこなすかがポイントだろう。自身馬格にも恵まれ、さして影響なしと判断した。1分11秒9の持ち時計は流れひとつで大きく詰まる。
コアレスタイムは昨夏アフター5スター賞をまくり気味の差しで圧勝、当時1分10秒7をマークしている。交流重賞を勝てる内容。融通性があるぶん帝王賞、大賞典にも挑戦したが、本質的にスプリンター。ここは間違いなく勝負がかりだ。再転入ビービーバーニングはJRAでキャリアを積み、逃げ→差しと脚質転換。2歳時に重賞2勝、元より短距離のスピード能力は相当高い。実績上位ナイキアディライトは、久々の1200mをどう乗るか。渋く枯れてきたイメージもあり、グローリーウイナー、サンキューウィンら元気な同型との比較で楽観できない。しぶとさ健在ベルモントソレイユ、復調気配ブローザウインドまで争覇圏。フジノウェーブ軸に、馬単、3連単を買ってみる。