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京浜盃

  • 2007年03月26日(月) 23時49分
 「京浜盃」は、例年“いよいよ…”を思わせるレースである。南関東クラシックの勢力図がここで確定。過去10年に限っても、その勝ち馬は、オリオンザサンクス、トーシンブリザード、ナイキアディライト、シーチャリオットと4頭まで2冠(羽田盃→東京ダービー)を達成。遡れば、ジョージタイセイ、ロジータ、ホスピタリティ…錚々たる名前がファイルに並ぶ。フリオーソの動向(JRA芝は断念か)が気になる今春だが、ひとまず全馬にとって試金石。もちろん馬券的にも興味が大きい。

 過去10年のデータ。レースの性格上、人気馬が強いのは当然で、1番人気[6-2-0-2]。2番人気[0-2-2-6]は案外だが、代わりに3番人気[2-3-2-3]と帳尻を合わせている。トーシンブリザードの01年、シーチャリオットの05年など、1→2→3番人気、そのままワンツースリーで決着した。所属別では、船橋=6勝、2着2回、大井=4勝、2着4回、川崎=2着2回。元々は地元(大井)馬が強いレースだが、01年〜昨年まで、船橋勢が6連勝を記録している。逃げた馬=3、2、6、13、3、12、1、12、2、1着。本格派の逃げ切りといえば、03年ナイキアディライトただ1頭か。好位〜中団から差して勝てれば、“本物”という見方ができる。

◎アートルマン
(55石崎隆)
○レッドドラゴン
(55坂井)
▲ザマローレル
(55石崎駿)
△アンパサンド
(55内田博)
△トップサバトン
(55御神本)
△フジエスギャラント
(55左海)
△ロイヤルボス
(55加藤)
デザートボス
(55納谷)
キンノライチョウ
(55張田)
ゲットアライフ
(55柏木)
キョウバチャンプ
(55戸崎)

 アートルマンに、今春主役の期待をかけた。北海道[1-2-0-4]。当地実績というならトップサバトン、アンパサンドにまるで及ばない評価だが、昨暮れ船橋・出川克巳厩舎へトレード。以後、驚異的な充実をみせている。4戦全勝、ことごとく鞍上はただ舵をとるだけというレースぶり。豪快な脚さばき、最後の爆発力が何とも凄い。メジロライアン×ラシアンルーブル。やや地味にうつる血統だが、反面スタミナ型で成長力も豊かなイメージ。右回りは経験済みで問題ない。前2走、1700m〜1800m克服も、ここで大きな自信になる。

 アンパサンド、トップサバトン、さらにフジエスギャラントもハイレベル道営組で、すでに交流G実績を残している。中でも底力上位は、2歳優駿ロスのあった4着トップサバトンと思えるが、今回転厩初戦(船橋・柿本)で額面通りとれるかどうか。それなら、ニューイヤーC、雲取賞の覇者、レッドドラゴン、ザマローレルも互角とみた。とりわけ前者は使われつつレースを覚え、ズブさ、不器用さを一掃している。2歳優駿(7着)まで5戦全勝ロイヤルボスは、中間どう立て直したか。印が回らなかった馬では、外回りコース1700m向きデザートボスが少し気になる。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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