クラウンC(4月11日 川崎 サラ3歳 別定 南関東SIII 1600m)
例年、「京浜盃」、「羽田盃」の中間に行われる南関東SIII(旧G3)。しかしクラシック本番ともそれなりの関連があり、昨年サンキューウィンは続く羽田盃を連破、遡って02年キングセイバーも東京ダービーを勝っている。南関東4場の競走馬レベル。かつての大井→船橋→川崎という序列がいつしか崩れ、現在は船橋→川崎→大井が大勢であるだろう。その意味も含め、「京浜盃」に次ぐ重要不可欠なトライアルに“格”が上がった。
1番人気[2-3-2-3]、2番人気[2-2-0-6]、3番人気[0-0-2-8]。過去10年中、馬単4度まで万馬券だから、はっきり“荒れるレース”と考えていい。既成勢力より昇り馬が強い傾向。前述2頭をはじめ、98年ハードサインカラー、04年ブルーローレンスも連勝中の新星だった。所属別では、川崎=5勝、2着5、船橋=3勝、2着4とリードするが、出走頭数の少ない大井勢も2勝をあげ、アベレージとするとほぼ互角か。逃げた馬=4、6、5、10、2、1、4、2、9、1着。ただし05年までは2000m〜2100mで施行されており、あまり基準にならないかもしれない。
◎ドミナンスデザート
(55山崎)
○エスプリベン
(55今野)
▲ヒデサンジュニア
(55石崎隆)
△エスプリビル
(55御神本)
△ロイヤルボス
(57加藤)
△パルパディア
(55町田)
△グローリーソング
(55内田博)
ダンディシャーク
(55坂井)
バールベック
(55戸崎)
ゲットアライフ
(55柏木)
セオリー通り上昇馬を狙う。ドミナンスデザートは道営1勝で川崎転入。イメージこそ地味だが、07年明けから2連勝が素晴らしい内容だった。自然流の先行で後続をちぎり、最後まで余裕たっぷり。期待感もあって前走はJRA芝挑戦、結果7着ながら上がり35.1秒で伸びている。デヒア×サンデーサイレンスの血統背景。ダート1600mはもちろんベスト、強敵相手を経験したことで、大きくパワーアップのイメージが沸く。元より天才をうたわれた山崎誠J。今季はこの馬で大飛躍を期待したい。
エスプリベン、エスプリビルも、底をみせない成長株。ともに3勝をあげ、レースぶりにも上質マイラーらしい勝負強さと競馬センスがうかがえる。血統的な奥行き(父カコイーシーズ)で前者をとったが、この2頭は甲乙をつけがたい。1番人気になるだろうヒデサンジュニアは、道営3勝、トップサバトンにも先着があり勝たれて当然。ただ、前走転入戦で石崎隆Jが逃げを選択したあたり、気性面で完成されていない懸念も浮かぶ。実績上位ロイヤルボスは、自身完調ひと息とすると、ただ1頭57kgがいかにも不利。それなら、前走JRA交流快勝パルパディアも追い込みの個性派として魅力がある。以下、グローリーソング、ダンディシャークあたりまで好勝負の可能性。◎ドミナンスデザートと割り切ってしまえば手広く買える。