大井記念(5月23日 大井 サラ4歳以上 別定 南関東G2 2600m)
国内ダート競馬、最長距離で行われる伝統の一戦(昭和31年・第1回から2400〜2600mで実施)。近年は帝王賞のトライアル的な意味合いもあり、平成9年アブクマポーロ、15年ネームヴァリューなど、ここを突破口に大きくステップアップした。
過去10年、1番人気[3-0-2-5]、2番人気[3-1-1-5]、3番人気[3-4-0-3〕。総じて人気馬が強いが、実績上位馬、上昇馬の比較が難しく、大波乱はないかわり極端な低配当も出ていない。所属別では、大井=7勝、2着6回、船橋=2勝、2着4回、川崎=1勝。地元馬が“砦”を守っている格好で、ここ2年は大井所属馬のワン・ツー・スリーで決着した。牝馬はネームヴァリューだけが優勝。トータル[1-0-1-12]だから確率はあまりよくない。逃げた馬=10、4、1、1、3、4、15、8、14、11着。勝ったゴールドヘッド、イナリコンコルドはともに人気馬。強い馬が競馬を作れば問題ないが、いわゆるペースメーカー的な馬は苦戦している。
◎ルースリンド
(56石崎隆)
○トーセンジョウオー
(56酒井)
▲シーチャリオット
(58内田博)
△コアレスハンター
(57山田信)
△チャームアスリープ
(56御神本)
△アウスレーゼ
(55真島)
△サンキョウチャイナ
(54坂井)
マズルブラスト
(57張田)
ウエノマルクン
(56鈴木啓)
ジルハー
(56町田)
マルカカイゼル
(56金子)
ルースリンドを狙った。3歳暮れ、JRA未勝利で船橋転入。しかし以後[10-3-1-1]、飛躍的な成長をとげノンストップのオープン入り。昨冬大井「金盃」2着ですでに重賞実績も作っている。父エルコンドルパサー、すらりと脚の長い体型、のびやかな走法など、本来中〜長距離型のイメージだろう。前走長期休養明けを頭差2着(房の国OP=地方競馬交流)。体質面でややひ弱さを残すだけに、叩き2走目あたりが最も駆けごろの感触もある。今季浦和桜花賞(マルノマンハッタン)で“巧腕健在”を示した石崎隆J。再び名人芸、職人芸をみせてほしい。
トーセンジョウオーはここから牡馬路線参入。同厩(川島正行厩舎)の女傑ネームヴァリュー(帝王賞馬)をめざして進む。今季エンプレス盃、マリーンCと統一G連破。現時点でほぼ同程度の能力と判断でき、脚質、血統から長丁場にも不安がない。復活を賭けるシーチャリオット、チャームアスリープ。内田博Jが乗る以上、当然前者注目だが、後者もレースぶり、追い切りなど、だいぶリズムがよくなっている。以下、古豪コアレスハンター、切れ者アウスレーゼ、絶好調サンキョウチャイナ。伏兵陣もそれなりに層が厚い。