帝王賞(6月27日 大井 サラ4歳以上 定量 JpnI 2000m良)
○(1)ボンネビルレコード 2分04秒3
◎(2)ブルーコンコルド 1.1/2
△(3)サンライズバッカス 1.1/4
(4)チャンストウライ 1.1/2
▲(5)シーキングザダイヤ 1/2
……………………
(6)シーチャリオット
△(7)クーリンガー
(9)アウスレーゼ
(10)トーセンジョウオー
△(11)フジノウェーブ
△(12)マズルブラスト
単2100円
馬複1070円
馬単5270円
3連複1110円
3連単21760円
ボンネビルレコードが大仕事をやってのけた。直線あと1F、抜け出したブルーコンコルドに、インから鋭く迫る1頭。それをボンネビルと認識するまで、ひと呼吸時間を要した。赤・白星、見慣れた的場文Jの勝負服ではなかったから。ゴール寸前でああ…と気づいた。同馬は3走前からJRAへ転厩していたのである。
トーセンジョウオーの逃げは、1000m通過61.5秒、古馬GIとするとむしろ緩い(昨年アジュディミツオー=60.9秒)。3〜4角、有力どころが早めに動き、直線入口では、数頭ほぼ横並びという形になった。シーキングザダイヤ、ブルーコンコルド、サンライズバッカス…。ボンネビルレコードは道中いつもより前目の5〜6番手。そこから迷わず内ラチ沿いに進路をとった。メンバー中最速の上がり37.3秒。2000m2分04秒3自体は平凡の域を出ないが(過去10年中7位)、王者コンコルドを一気に1.1/2馬身ちぎった瞬発力は掛け値なしに素晴らしい。
ボンネビルレコードはシーチャリオット世代の5歳馬。東京ダービー、ジャパンダートダービーを4、3着。以後「黒潮盃」、「東京記念」、さらに今春「金盃」と制したものの、交流GIでは入着ラインが一つの壁になっていた。「スタート、行きっぷりともよくなって、イメージ通りの位置がとれた。直線は勝てる手応え。うまく仕上げてくれた陣営に感謝してます」(的場文騎手)。「走り慣れたコースで、乗り慣れた的場さん。安心して見ていました。馬自身、坂路で調教した効果が出たこともあるでしょう」(堀井雅調教師)。父アサティス、ダート向き晩成型の血が、恵まれたJRA環境で見事に開花した結果といえるか。ただそう考えると、無論、地方競馬全体にとって、馬のレベルアップを図るべき調教施設などの改善が、緊急課題となってくる。
ブルーコンコルドは直線外目からいったん抜け出し、本命馬らしいレースぶり。「コース取りの差が出ました。今日は勝った馬が強かったです」(幸騎手)のコメントで、すべて納得できるだろう。サンライズバッカスはそれに1.1/4馬身。この条件(地方の馬場・2000m)では、先着2頭にパワー比較で一歩譲る。シーキングザダイヤの敗因は結果論ながら休み明け。道中反応は良かったものの、いざ勝負どころで息切れした。兵庫チャンストウライの健闘。中団待機からじわりと伸び、ほぼ全国区レベル到達といえる。トーセンジョウオーは牡馬相手に力負け。マズルブラストも自分の競馬ができないとまだまだモロい。