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ジャパンダートダービー・回顧

  • 2007年07月16日(月) 18時20分
ジャパンダートダービー(7月11日 大井 サラ3歳 定量56kg JpnI 2000m不良)

◎(1)フリオーソ 2分02秒9
▲(2)アンパサンド 2.1/2
○(3)ロングプライド 4
△(4)マイネルアワグラス 2.1/2
△(5)ディオスクロイ 3/4
……………………
(6)キングスデライト
△(8)ジェイドロボス
△(10)トップサバトン

単640円
馬複1110円
馬単2680円
3連複660円
3連単6090円

 フリオーソが再び頂点に昇った。大外から切れ込んでエイシンイッキの逃げ。フリオーソはその2番手を反応よくキープする。前走とは一転好スタートのトップサバトンも先行し、向正面、3頭で後続を少し離した。1000m通過60.0秒、数字上はむろんハイペースだが、いわく肉を切らせて骨を断つ、力勝負と決め込んだフリオーソには思惑通りの流れといえる。「馬とケンカせず、砂をかぶらず先行…という指示。スタートがよかったし、ずっと集中して走ってくれた」(今野騎手)。3コーナー、エイシンイッキが脱落。トップサバトンの脚いろも鈍ってきた。好位からアンパサンド、中団からロングプライドがスパート。しかし直線入口、3馬身ほどもリードをつけ、まだまだ手応えに余裕がある。まさしく完勝。2000m2分02秒9は、02年ゴールドアリュール=04秒1を大きく凌ぐ、驚異のレースレコードだった。

 フリオーソは、昨暮れGI「全日本2歳優駿」勝ち馬。その時点でクラシック主役が確定していた。が現実は、羽田盃3着、東京ダービー2着。ライバルが急速に成長したこと、自身JRA芝挑戦で足踏みしたこと。急落ではないものの評価がかなり揺れていた。今回そのうっぷんを晴らして余りある圧勝劇。「バテる馬じゃないから、思い切って行ってくれと注文した。上手に乗ってくれました。最後の最後、力が証明できて本当に嬉しい」(川島正行調教師)。一昨年、シーチャリオットの故障で涙をのんだ「ジャパンダートダービー」。同じダーレー所属馬でもあり、川島師にとってはなおさら感慨深いと推測する。とにかく、この時点で「帝王賞=ボンネビルレコード04秒3」を、大きく上回る時計で乗り切った事実。フリオーソの未来はきわめて明るい。ごく常識的には、10月大井「JBCクラシック」→11月東京「ジャパンCダート」のステップだろう。

 07年南関東、希代のハイレベル…という風評も、この結果なら説得力が出た。アンパサンド2着、しかし自身2分03秒3で走れば相手が悪いとしかいいようがない。「前が速いので止まると思った。何よりこの時計は凄い。(アンパサンドも)十分頑張っていると思います」(戸崎騎手)。三冠2、1、2着。見た目、そう迫力は感じさせない同馬だが、いざレースに行って、精神力、根性が並みではない。ロングプライドも道中無難にレースを運び、力の片鱗はみせている。砂質が違う大井コースで初ナイター。勝ち負けと水が開いたのはアウェーの不利が大きいだろう。マイネルアワグラス、ディオスクロイも平年なら好勝負になった内容か。ともにじっくり乗って収穫はあった。失速したトップサバトンは、「馬の気持ちがレースに向かっていなかった。力走続きのの疲れでしょうか…」(石崎駿J)。シーズン末のこういうケースは仕方ない。ひと息入れて充電に期待する。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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