浦和記念(11月21日 浦和 サラ3歳以上 別定 JpnII 2000m)
「浦和記念」は、96年から交流Gへ移行。何度か書いたことだが、その初年度メモリアルレースをホクトベガが勝っている。中山、東京、京都、さらに川崎、大井、盛岡…、縦横無尽に駆けめぐった彼女にとって、浦和は“全国10場制覇”を達成した、記念すべきコースだった。自ら正攻法で逃げ、キョウトシチーをほんのひとムチであしらったシーンが、今もなお鮮烈に浮かんでくる。正真正銘の女傑というもの――。同時に、そびえ立っていたJRA=地方の壁を、大きく崩した功労者の一人が彼女だったかもしれない。結局、母にはなれず、天上の星となってしまった稀代のヒロイン。この時季、いつも感傷的に想うことだ。
ともあれ、翌97年から10年間のデータをまとめる。1番人気[2-4-1-3]、2番人気[4-3-1-2]、3番人気[0-1-2-7]。1〜2番人気は総じて強いが、順当か波乱か両極端の傾向で、01年レイズスズラン→トーホウエンペラー=馬単31100円、06年ケイアイミリオン→キングスゾーン=馬単79160円など、傑出馬不在(低レベル)の年は大きく荒れる。所属別は、JRA=5勝、2着6と優勢だが、船橋=2勝、2着2、大井、川崎も1勝ずつと、ワンサイドではない。他地区遠征馬も、前述トーホウエンペラー(岩手)、キングスゾーン(東海)の2着があり、可能性を十分残す。04年モエレトレジャー、05年ヴァーミリアン優勝と、近年は3歳馬の活躍も目立っている。逃げた馬=6、5、3、4、8、1、4、1、2、1着。99年アローセプテンバー(1人気・3着)のようなカカるタイプは分が悪く、スピードそのものより、スムーズに折り合う精神力が要求される。
◎ルースリンド
(56・今野)
○シーキングザダイヤ
(57・武豊)
▲トップサバトン
(54・坂井)
△キングスゾーン
(56・吉田稔)
△クーリンガー
(56・和田竜)
△マズルブラスト
(56・内田博)
チョウサンタイガー
(56・酒井)
パーソナルラッシュ
(58・山田信)
マルカカイゼル
(56・金子)
GI・2着9度、シーキングザダイヤの実績上位は論を待たない。今春帝王賞(5着)、前走JBCクラシック(6着)とも正直中身が物足りないが、ここはいかにも軽い顔ぶれ。相手なりに動く器用さがあり、小回り2000mなら自然流の先行だろう。トップサバトンも単穴以下には落とせない。明暗半ばした春シーズンだが、京浜盃、羽田盃連破は時計を含めやはり絶大な重みがある。フリオーソがすでに好発進(JBC・2着)を決め、アンパサンドも「東京大賞典」から復帰予定。改めて世代レベルを証明したい。昨年2着キングスゾーンは本来短〜マイル型で、最後の詰めに課題がある。クーリンガーは昨年4番人気9着と、気分優先の難しさ。絞って買うなら、ルースリンドからシーキングザダイヤ、トップサバトンへ馬単2点か。
※重賞の格付けは、新表記を使用しております。
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