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船橋記念・展望

  • 2008年01月07日(月) 23時49分
船橋記念(1月9日 船橋 サラ4歳以上 別定 SIII 1000m)

 一昨年から1800→1000mにリニューアルされた「船橋記念」。ひとまず2年間の成績を記しておく。

06年(良)
1コアレスタイム 59.8秒 6人気 中位伸る
2カセギガシラ ハナ 4人気 中位伸る
3グローリーウイナー アタマ 2人気 先行粘る

07年(重)
1プライドキム 58.1秒 5人気 先行抜出
2グローリーウイナー 1.1/2 2人気 逃げ粘る
3アヤパン 3 4人気 中位伸る

 2年いずれも1番人気が敗退した(ベルモントファラオ=6着、ベルモントギルダー=4着)。ともに短距離実績は十分で、斤量、展開面にも不利はなく、つかみづらい意外な結果。とすると年頭競馬の難しさ…。JRA「金杯」、川崎「報知オールスターC」が、例年波乱傾向なのと同じ理由か。とりわけ昨年は、大井「アフター5スター賞」がインフルエンザ禍で11月に移行、その後12月に浦和「テレビ埼玉杯」も行われただけに、スプリンターのローテーション自体、微妙なものとなっている。実績上位馬をとるか、上昇馬をとるか、机上計算だけでは割り切れない。

 ただし、ここ数年急速に増えた「船橋1000m」は、総じて堅く収まる傾向。例えば昨年8〜12月、4開催、全18レース(2〜3歳戦を除く)をサンプルにすると、1番人気[8-7-0-3]、2番人気[4-2-5-7]。1番人気の強さは圧倒的で、ほとんど波乱らしい波乱がなかった。連対(2着まで)36頭のレースぶりは、逃げ…12頭、先行…16頭、差し…8頭。大井コース1000〜1200mなどと較べても先手必勝のケースがきわめて多い。出目も少々極端で、18レース中“6枠"が、12回まで連対している(根拠は不明)。

◎ジルディーディー
(53・左海)
○ディープサマー
(57・戸崎)
▲プライドキム
(57・内田博)
△シルヴァーゼット
(57・御神本)
△ベルモントギルダー
(57・石崎隆)
△スクワートルメロー
(51・張田)
△ケージーアジュデ
(57・繁田)
サクラグッドラック
(53・佐藤太)
ストロングヒーロー
(53・石崎駿)

 ジルディーディーの勢いと可能性に賭けた。下級条件から昇り詰めた明け4歳馬で格自体は見劣るが、何より船橋1000m、6戦6勝。それも5度まで58秒台をマークしているからスプリンターの資質はきわめて高い。ここ一連、先手を取り切った時点で勝負ありという内容。手応えの余裕からは競り合ってもうひと伸びがイメージできた。スターホースを備えた岡林厩舎。同馬には早くからここ照準のステップを敷いている。初重賞でも強気強気に捌くだろう。軽量53kgも、加速をつけるという意味で大きなプラス。本来短距離戦は、上昇馬の方が微妙に分がいい(記者私見)。

 プライドキムは昨年レコード圧勝。今回久々でも、まったく同パターン(控えめの調教試験から実戦一変)だけに軽視できない。ただごく客観的には、ひと叩きしたディープサマー(交流GIかしわ記念3着)、水に慣れたシルヴァーゼット(JRAオープン実績)が駆けごろで、この3頭の序列は悩まされる。ベルモントギルダーは、器用なスピード馬だが、どの距離でも決定打を欠くきらい。それなら好位差しを覚えたスクワートルメロー、底力のあるケージーアジュデに買い回りが出るか。サクラグッドラックは生粋のスプリンターでも下り坂。ストロングヒーローは時計勝負に限界がある。

※重賞の格付けは、新表記を使用しております。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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