報知グランプリC(2月6日 船橋 サラ4歳以上 別定 SIII 1800m不良)
▲(1)ブルーローレンス 1分51秒3
◎(2)アートルマン クビ+クビ
△(3)プライドキム 降着
△(4)チェレブラーレ クビ
(5)エスプリベン ハナ
…………………
△(6)トップサバトン
○(9)ディープサマー
△(11)シャイニールック
単1350円
馬複2120円
馬単7100円
3連複2470円
3連単29890円
ブルーローレンスが、ゴール前の大激戦を、最後のひと伸びで勝ち切った。スタート、そしてその直後にアクシデントが2つ。1つはトップサバトンの大きな出遅れ(およそ5馬身ほどの不利)、1つはプライドキムの外斜行。同馬はまず隣のブルーローレンスに接触し、それがチェレブラーレ、シャイニールック、アートルマンへと波及、いわゆる玉突き状態で、結局最もバランスを崩したアートルマンに対し、“走行妨害”をとられてしまった。ただし、主導権を握ってからの佐藤裕太=プライドキムは、ペース配分、折り合い…ほぼ完璧と思えただけに人馬とも痛恨の極みだろう。微妙な裁定だったかもしれない。実際、“審議”に20分あまりの時間を要した。
降雪の影響で相当に軽い馬場、それを1000m通過62.3秒だから超スロー。よくも悪くも典型的な上がりの競馬で、道中の位置取り、瞬発力の優劣が正味そのまま結果に出た。ブルーローレンスは4番手のイン、一貫ロスのないレースぶり。4角、的場文Jは躊躇なく内ラチ沿いを突き、そこから渾身のステッキを振るった。上がり36.9秒。いかに高速馬場でもほぼ限界の数字といえ、最後クビ差グイと出たのは、馬自身のガッツもさることながら、それを引き出した鞍上の執念が大きいだろう。同馬は、3歳時「クラウンC=川崎2000m」、4歳時「東京シティ盃=大井1400m」、「テレビ埼玉杯=浦和1400m」以来、タイトル4つ目。他に統一GIII「さきたま杯」・2着(ニホンピロサートにクビ差)もあり、本来距離オールマイティの実力派。この日7番人気は、結果論ながら盲点だったと納得する。「パドック、返し馬から手応えを感じていた。いいところにつけてあと1Fに賭ける作戦。スタッフに感謝してます」。このコンビ、改めて振り返ると[14-2-0-3]の相性だった。
プライドキムは、いわく体調微妙な叩き2戦目。実力馬らしさはみせたが、この日の馬場、展開を加味すると好走とも言い切れない。評価が難しいのはアートルマンで、道中スローに終始ぎくしゃく。オープン、重賞級メンバーを勝ち切るには、もう少し緩急自在の柔軟性がほしくなる。チェレブラーレは勝ち馬が抜けたインを巧みに追って4着だから、決め手の点で先着3頭に少し差がある。エスプリベンは健闘。スローの展開があるにせよ、逃げにこだわらず最後小差は次の戦いにつながるだろう。トップサバトンは、能力、成長力うんぬんより、ゲート難、気性難が問題。致命的な出遅れを追い上げた(0.5秒差)パワーはさすがだが、このままだと歯がゆいリズムが断ち切れない。
※重賞の格付けは、新表記を使用しております。