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マリーンC・展望

  • 2008年03月31日(月) 18時49分
 マリーンC(4月2日 船橋 サラ3歳以上牝馬 別定 JpnIII 1600m)

 「マリーンC」は、97年、当初から交流Gとして創設。99年ファストフレンド、01〜02年プリエミネンス(連覇)など“女傑”の出世レースにもなってきた。昨年勝者トーセンジョウオーは、05年に続き2度目の優勝。オーソドックス、癖がないとされる船橋1600mだが、ここまで“リピーター”が総じて強い。

 過去10年間のデータ。1番人気[4-2-1-3]、2番人気[2-0-3-5]、3番人気[1-1-0-8]。大きくは荒れないものの、1→2人気ワンツーは例がなく、最も低配当(馬単)が01年プリエミネンス→トミケンブライトの850円、逆に高配当は02年プリエミネンス(2人気)→カーディアンゴット(10人気)の31350円だった。所属別は、JRA=6勝、2着5、船橋=2勝、2着4。他に浦和、川崎が各1勝、笠松(東海ブロック)遠征馬が2着1を記録している。

 リピーターが強いと書いたが、反面、牝馬の勢力ピラミッドは案外モロく、直前の成績はイメージほどアテにならない。路線が確定した過去5年をみても、TCK女王盃勝ち馬=4、2、3、1、6着、同エンプレス杯=2、2、7、5、1着。03年ネームヴァリューなど、断然人気(単1.9倍)で4着に敗れている。理由は特定しにくいが、春先の牝馬、いわゆる“消長”というべきものか。逃げた馬=1、6、2、8、7、7、12、5、8、1着。先手の利は強調できず、むしろ勢いのある追い込み馬を注目したい。

◎メイショウバトラー
(56・武豊)
○サヨウナラ
(57・岩田)
▲ベルモントノーヴァ
(55・石崎駿)
△ラピッドオレンジ
(56・内田博)
△パフィオペディラム
(55・左海)
△ヒビキウィン
(55・石崎隆)
△ショウナンタレント
(55・鷹野)
キーポケット
(55・田中学)
スターオブジェンヌ
(55・真島)

 メイショウバトラーの能力を信頼する。交流Gすでに5勝、加えて一昨年JBCマイル(川崎)、ブルーコンコルドの2着。同馬の場合、例えばレマーズガール、グラッブユアハートなど、牝馬ダート限定、多分に偏差値的な“女傑”とは一線を画す実績があり、レースぶりも先行差し自在、すべてにオールマイティの印象が濃い。確かに近況ひと息だが、一線級牡馬相手、タフに使えるあたりが芯の強さともいえるだろう。この顔ぶれで別定56kgは何とも有利。好機に捲って決着とみた。

 サヨウナラ、ラピッドオレンジは、今季、それぞれエンプレス杯、TCK女王盃を制している。総体的なパワーで前者、一瞬の切れで後者だが、左回りマイルの適性も含めるとサヨウナラの信頼度が高いだろう。そのエンプレス杯、「ずっと(今日の川崎)レースを見ていて、インが伸びる馬場だと思った」という岩田Jのコメント(思惑)は、今思い出しても素晴らしい。勝つことへの機知と執念。サヨウナラ自身、左回り1600m(東京)2勝、速い時計も持っている。こと勢いではMバトラーをむしろ凌ぐ。地方側は、昨季牝マイル重賞2勝ベルモントノーヴァ、地元でまだ昇り目がありそうなパフィオペディラムが争覇圏。前走快勝でリズムを戻した4歳馬ヒビキウィンも侮れないが、交流Gとなるとまだひと息パワー不足か。芝路線を歩んできたショウナンタレントは今回久々もあり、新境地を探る戦い。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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