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クラウンC・展望

  • 2008年04月14日(月) 23時49分
 クラウンC(4月16日 川崎 サラ3歳 別定 SIII 1600m)

「クラウンC」は98年創設。第3回までは2100m、第4回から第8回までは距離2000mで行われ、一昨年から1600mに条件が変更された。クラシック直前、いわゆる“谷間の重賞”になるケースが多く、歴代勝ち馬もおおむね小粒だ。過去10年、連対した20頭中、7頭が前走1着。実績より上昇度と勢い重視――基本線はひとまずそこになるだろう。

 1番人気[2-2-3-3]、2番人気[2-2-0-6]、3番人気[1-0-1-8]。波乱傾向は明らかで、配当的に堅く収まった02〜03年はいずれも少頭数(勝ち馬ウィンブロー・ブルーローレンス)、展開面でも紛れが考えにくい状況だった。馬単最高配当は、12年ピーエムカイザー→マジックファイヤーの29740円。余談ながら、当時断然人気に推されたペパーミントボーイ(11着)は、作家・秋元康さんの持ち馬。パドックなど素晴らしい馬っぷりで、惚れ惚れしたのを思い出す(父クリミナルタイプ・川島正行厩舎、結局A2まで出世)。

 所属別は、川崎=5勝、2着6、船橋=3勝、2着3、大井=2勝、浦和=2着1。ほぼ出走頭数に比例するが、地元優勢は、3歳SIIIだけに妥当といえるか。牝馬[0-1-0-6]。多くは翌月「関東オークス」の試走がらみだが、02年グリーヒルレッド2着。全体のレベルしだいで無視もできない。逃げた馬=6、5、10、2、1、4、2、9、1、1着。前2年1600mに変わり、サンキューウィン、エスプリベン優勝という結果からは注目点といえそうだ。この時季、道悪が多いことも、傾向(先行有利)に拍車をかける。

◎バルバンクール
(55・今野)
○オーラガイア
(55・石崎隆)
▲ドリームスカイ
(55・的場文)
△キングサラディン
(55・山田信)
△ギャンブルオンミー
(55・内田博)
△モエレラッキー
(55・張田)
△ハルノシンゲキ
(55・坂井)
ヴァイタルシーズ
(57・酒井)
ブライトフェース
(55・佐藤博)
トミノプラネット
(53・吉田稔)

 バルバンクールを狙う。昨秋鎌倉記念4着、平和賞3着。実は、当時も2度続けて本命に推している。結果は直線追いくらべになって鋭さひと息。ただ終始前々を動いたレースぶりなど、センスと闘争心を感じさせ、とりわけ平和賞は最後コンマ2秒差だから、決定的な負けでもない。08年年明けて前2走はJRA挑戦。結果8、8着ながら、未知の芝1600mで見せ場十分のレースを演じた(いずれも勝ち馬に0.6秒差)。貴重な経験、収穫になったはず。父オースは英ダービー馬。パワーと成長力が本来売りの血筋だろう。今野Jと3度目のコンビ。ここであっと言わせれば、東京ダービー(6月4日・大井2000m)にも夢がつなげる。

 オーラガイアも鎌倉記念、平和賞を入着ライン。しかし前2走自己条件連勝は鮮やかな差し切りで、ひと皮むけた感がある。父アジュディケーティングの大型馬。タイプはベルモントストームあたりと似ているか。マイル向きの瞬発力をイメージした。ドリームスカイ、キングサラディンも混戦に強い追い込み型。中でも道中ズブい面がある前者は、今回的場文Jへ手替わりで新境地が期待できる。昨秋現実に重賞2勝ヴァイタルシーズは、以後どうにも食い足りない。ただ1頭57kgを背負い、多くの同型を捌けるかどうか。それなら、レース巧者ギャンブルオンミー、モエレラッキー、浦和3連勝ハルノシンゲキの勢いを上にみる。紅一点トミノプラネットは、世代牝馬レベル自体が正直怪しい。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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