京成盃グランドマイラーズ(6月11日 船橋 サラ3歳以上 別定 SIII 1600m)
今年で第11回目を迎える「グランドマイラーズ」だが、05年まではおおむね秋後半(11〜12月)に実施され、しかも06年は「スカイライナー・スプリント」と名称を変え1200mで行われた。データが整わない状態。ただ昨年(6月施行)は、ナイキアディライト→ブルーローレンス、実績上位馬、人気通りに決着し、勝ちタイムも優秀だった(良馬場1分39秒3)。「かしわ記念」→「さきたま杯」→「帝王賞」、交流Gの谷間ながら、基本はスピード勝負、時計勝負か。時季は違うものの、歴代勝ち馬を並べれば、サプライズパワー、アローセプテンバー、ネームヴァリュー、エスプリシーズ…。SIIIらしからぬハイレベルが“伝統”かもしれない。
◎デスモゾーム
56真島
○プライドキム
56酒井
▲トップサバトン
56的場文
△ナイトスクール
54今野
△ナイキアディライト
58戸崎
△ベルモントサンダー
56石崎駿
△ベルモントギルダー
56石崎隆
グローリーウイナー
56吉田稔
少し迷ったが、結局ストレートな予想とした。デスモゾームは前走大井「マイル・グランプリ」で初重賞制覇。逃げたナイキアディライトを早めに潰し直線先頭、いったん前に出たフジノウェーブを差し返して勝っている。当時レース回顧でも書いたことだが、この“差し返す”という言葉。慣用句的にしばしば使われるものの、正直には誇張が多い。並ばれて二の脚を使う…そんなケース。だからこそデスモゾームには驚かされた。体半分ほど交されたフジノウェーブを再び捕え最後3/4馬身差。何より鞍上・真島Jが得た同馬への信頼感がきわめて大きい。以後ひと息入れ、ここ照準は青写真通り。左回りも前々走浦和(5馬身差圧勝)で克服済みだ。一つ迷った理由は52→56kgの別定重量。伝統的に“実績上位馬有利”は、出馬表、改めて各馬の斤量を確かめると納得がいくことでもある。
プライドキムを次位にとった。かつてシーチャリオットを完封したGI馬(全日本2歳優駿)。脚部不安が何とも惜しいが、出走時はおおむねさすがという地力を示す。本来自在のマイラー。調教過程をみる限り同馬なりの良化パターン。そろそろ真価発揮があっていい。トップサバトンは依然として試行錯誤。ただ最強世代の羽田盃馬なら能力は互角以上で、近走ひとまずゲート難も治まっている。うまく折り合って爆発力を生かしたい。復調ナイトスクールは、3歳時軽い相手ながらマイル重賞2勝があるスペシャリスト。以下、実績断然ナイキアディライト、無欲で末脚を生かしたときのベルモントサンダー。久々の快速馬グローリーウイナー参戦(吉田稔J騎乗)など、展開面にも微妙さ、面白さがある。