若いファンは当時を知らないだろうが、七夕賞では86年(優勝馬サクラトウコウ)に枠連7−7が出ている。配当は3350円で、枠連時代としてはそれなりの穴馬券であった。
それ以来、「七夕賞で7−7を買う」というケントク買いが定着し、平成どころか21世紀になってもそれは続いている。
馬連ができてからは比較対象ができたので、その過剰人気ぶりがはっきりと数字で分かるようになった。ここ5年だと……。
・枠連7-7のオッズ
07年 枠連 52.0 馬連では 181.4
06年 枠連 36.4 馬連では 85.0
05年 枠連 15.0 馬連では 25.3
04年 枠連 27.2 馬連では 37.5
03年 枠連 17.2 馬連では 26.6
人間は合理性だけで動くわけではない、ということがよく分かる事例である。
これだけだと特に馬券作戦にはつながらないが、7枠がらみ全体が過剰人気になっているようだと、「7絡み以外を枠連で」という選択肢も出てくる。
ただ、詳しい計算式は省くものの、7−7効果にそこまでのインパクトはない。上の数字でも馬連側の数値が低いとき(少頭数でもあった)は両者の数値が接近しているように、7−7特需の票は7枠に入った馬の人気に関わらず安定しており、しかも限定的だからである。
ちなみに07年の場合、枠連7−7に投じられた票数は28245票。馬連オッズが妥当なオッズだとした場合、あるべき票数は8096票。約200万円が無駄に投じられたということになるが、枠連全体の売り上げが2億円弱だから、控除率を1%程度押し上げる効果しかないということになる。
唯一、リアルに影響力が出てくるとしたら、7枠に人気馬が入った場合だろう。過去10年で1番人気馬が7枠に入ったことは無いのだが、96年には3頭いた7枠のうちの1頭が1番人気だったことがあった。この年の馬連において3頭の組み合わせの支持率は計3.48%だったが、枠連7−7の支持率は5.85%。心理的に買いやすい馬が7枠に入ると7−7だけでなく枠連の7がらみが全体に売れるので、その馬を蹴ろうと思っている人にとっては逆張りのチャンスが膨らむ。
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