スマートフォン版へ

3歳馬は買い? 消し?

  • 2008年10月27日(月) 23時59分
 今年の天皇賞・秋、話題のひとつが3歳馬ディープスカイの参戦である。

 最初に書いておくと、私は天皇賞・秋において3歳馬買うべしという立場だ。正確には、一定水準以上にある3歳馬買うべしという立場である。

 天皇賞・秋に3歳馬の出走が可能になった87年以降、実際に出走した3歳馬は18頭いる。その全成績は[2-3-1-12]だ。

 それ自体はいいものではないが、これを4番人気以内[5番人気は該当なし]になったケースに限ると、[2-2-1-1]。本格化前のサイレンススズカ以外はすべて馬券に絡んでいる。

 ……とここまではよそでもけっこう書いてきたのだが、今年問題になるのが、3歳馬が対古馬戦で弱いということである。

 今年9月末の段階で、3歳上の平地重賞における3歳馬の成績は[0-2-2-29]。5番人気以内が13頭いて2着が1回という惨状だ。10月も馬券に絡む馬は出ていない。

 年度別に9月末時点で同じ条件の3歳馬成績を見ると、以下のようになる。

07年[3-5-3-18]
06年[4-1-1-13]
05年[1-1-1-12]
04年[2-0-1-12]
03年[2-1-2-14]

 9月末で優勝がなかったのは、古馬に挑む3歳馬自体が少なかった00年[9月末時点で8走]以来となる。

 これをどう捉えるかだが、私個人は「それでも強行突破でディープスカイ」という気持ちでいる。

 自分で出しておいてなんだが、短距離やダートも含めた成績が世代レベルを計る物差しになるかどうかは分からない。また、ディープスカイは明らかに世代トップの馬なのであって、他馬のレベルと関係なく古馬に通用する可能性もある。

 もちろん展開に殺されるという可能性はあるが、それはデータとは別の話。「今年の3歳馬はレベルが低い」という話が広がってディープスカイのオッズがついてくれないものかと考えている。

毎週、2歳馬を格付け!丹下日出夫の「番付」がnetkeibaで復活!

参加無料!商品総額50万円!netkeibaPOG大会「POGダービー」が開幕!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング