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不振のスワンSからも人気薄の3着馬は出る

  • 2008年11月17日(月) 23時50分
 マイルCSの過去10年を振り返ると、スワンS組は[0-1-6-36]と、1連対しかしていない。

 それ以前からスワンS組の不振は続いており、私は昨年の時点でこの組は全部無印にしていた。そのため昨年はスーパーホーネットが久々に連対したこと(ちなみに97年1着タイキシャトル以来)により、予想はハズレることになった。

 そのハズレに対する分析はすでに済んでいる。まず、距離体系が整備されるにつれスプリントとマイルは各々独自のジャンルになりつつあり、一方でマル外の弱体化により両ジャンルをかけもちできるような強い馬は減っていった。

 スワンSは基本的にスプリントタイプの強いレースであり、そのためそこからマイルCSに進んだ馬は機能しにくい。ところが昨年はスワンSでマイラータイプが上位を占めており、そのため本番につながった、というわけである。

 その観点でいくと今年のスワンSも距離に融通のきくタイプが上位を占めていたように思うのだが、一方で別な考え方もある。

 先述した[0-1-6-36]の3着6回のうち5回は、8、9、10、10、15番人気と人気薄ばかりなのだ。「距離に若干不安のある馬が連対はできないが、なぜか3着はできてしまう」という現象が起きているわけだ。

 しかも、3着した6頭はすべてスワンSで3着以内だった馬。とんでもない巻き返しがあったわけではないので狙いづらかったわけではない。このパターンの複穴を狙ってみるという手もある。

 今年の場合、マイルCSに登録しているのはスワンS・5着以内馬だけ。データを型通りに適用すれば候補は3頭だが、ちょっとオマケして5頭全部を検討の対象にしていいだろう。直前のオッズを見て、いちばん人気が無く、かつ距離が万全とは言えない馬(今のところだと候補はファイングレインか)を、敢えてピックアップして3着付けをメインに買ってみるのも一興だと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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