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ジャパンCダートのコース変更

  • 2008年12月01日(月) 23時50分
 ご存じのとおり、ジャパンCダートは今年から阪神ダート1800mへ舞台が替わった。

 その影響は? というようなことをよく聞かれるのだが、なにを答えても想像の世界でしかなく、当て推量にならざるをえない。

 そこで今回は単純に、東京ダート2100m・阪神ダート1800mの両コースを行き来した馬の成績を振り返ってみたい。

 まず、東京ダート2100m→阪神ダート1800mというローテを踏んだことのある馬。

 東京コースが改修された03年以降にそのダート2100mに出走し、そのあと阪神ダート1800mに出走した馬というのは意外に少なく、これまでにのべ60頭である。

 その成績は[3-5-4-48]で、回収率も単49%・複51%と良くない。サンプル数が少ないので微妙だが、東京ダート2100mにフィットしすぎるような馬は阪神ダート1800mには向かないのかもしれない。

 馬券に絡んだ12頭のうち11頭までは7番人気以内で、半数の6頭が1番人気だった馬。唯一馬券上の意外性を発揮したのは03年ゴールデンスパーTのバージャラスヒルで、同馬は東京ダート2100mで逃げて勝利→差しに回って大敗→阪神1800mで好位から勝利、というステップだった。

 4角で好位置にいることは阪神ダート1800mではけっこう重要で、パターンとしては広いコースで先行して差された馬とか、バージャラスヒルのようにたまたま差しに回って負けた直後、といった馬がいいように思う。

 逆に、阪神ダート1800m→東京ダート2100mというコース替わりを見てみるとこちらの方が好走馬は多いのだが、阪神で差しが届かず東京で届いたというケースはイメージほど多くはない。両コースとも先行か、捲って4角で前にとりつく競馬がいちばん良いように見える。

 いずれにしても、今回のコース替わり、4角でいい位置を取れる馬に有利に働くと見る。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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