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良いと見える馬が素直に来る京成杯

  • 2009年01月12日(月) 23時59分
 京成杯が2000mになってから昨年でちょうど10回が行われた。

 その10回に出走した全馬の単複を均等買いした場合の回収率は単33%・複64%。基本的に堅い重賞と言えるだろう。

 その背景には、良さそうに見える臨戦過程の馬が実際に結果を出してきたという事情がある。

 たとえば、前走で重賞に出走してきた馬。2000mになってから前走重賞連対馬が出走したことはない(今年登録しているナカヤマフェスタが出走すれば第一号となる)のだが、それに順ずる成績の馬がほぼ完璧な結果を残している。

 前走重賞3着馬が[3-1-0-0]、4着馬が[1-1-0-0]とパーフェクト連対。5着馬は[0-1-0-1]で昨年のマイネルファルケが「前走重賞掲示板組のパーフェクト連対」を崩してしまったが、それでもトータルで[4-3-0-1]だ。

 一方で、前走重賞6着以下だった馬は[0-1-1-18]。前走成績が劣るのだから当然といえば当然だが、かなりはっきりした差がある。

 前走500万条件組に目を転じてみよう。この組で連対があるのは前走でも連対してきた馬ばかりなのだが、その内訳は

前走特別戦[3-1-3-4]
前走平場戦[0-0-0-5]

 となっている。特別戦連対組は複勝率60%近くで、平場連対組は馬券に絡んだ馬がゼロ。後者にも2番人気になった馬が2頭いた(リトルアマポーラとピサノデイラニ)ことを考えると、この差ははっきりしている。

 つまり、京成杯は「良いと見える属性を持った馬が、実際に良い結果を出す」というレースなのである。先述したナカヤマフェスタあたりは、これでいくと堅いということになる。あるいは、例年ならば「実績最上位級」となる前走重賞3着のトゥリオンファーレ。穴党といえども、この辺りを無印にすることはできない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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