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近走好走しながら人気薄の馬が狙い

  • 2009年01月26日(月) 23時59分
 JRAのレースは番組上の変更が頻繁にあるが、京都牝馬Sは比較的施行条件の安定したレースである。

 過去10年を通じて2回京都開催の開幕週に行われている(土曜から日曜への移動はあった)し、斤量もずっと別定戦。使用コースがBコースだったりCコースだったりということはあるが、大きな条件変更というものは加えられていない。

 にも関わらず、京都牝馬Sの予想というのはなかなか難しい。

 過去10年、全馬を均等買いした場合の回収率は単53%・複67%。これだけを見ると堅い重賞のように見えるが、8番人気以下の1着が1回、2着が5回、3着が1回ある。つまり、ある程度人気割れしていて人気薄ゾーンでもすごく配当がつくというわけではないのだが、そのゾーンの馬たちがぼちぼち連対してくる、という状況である。

 いずれにせよ、そういうタイプの好走例が絶対数として無視できない規模である以上、これをキャッチしないとはじまらない。

 ポイントは、「そんなに悪くない成績なのになぜか人気薄」ということだろう。

 8番人気1着のチアズメッセージがもともとオープン特別勝ちと重賞3着があり、前走が準オープン勝ちだったというのはその良い例だ。同じく8番人気で2着したウイングレットは前走オープン特別2着。もうちょっと人気ではあるが、6番人気2着のエイシンルーデンスなどは前走で阪神牝馬特別を2着しながら全く人気が前進していなかった。

 他の人気薄好走馬は前走が良いとは限らないのだが、前々走まで含めてみるとオープン特別で連対していたり、重賞で掲示板に載っていたりするケースが多い。

 つまり、あとから考えれば馬券に絡んでも不思議ではないものの、予想する時点では他に優先したい馬がいてついつい後回しになってしまうような馬が、逆に狙い目なわけである。とりあえずは「あるかも」と思う馬をすべてピックアップし、その中から人気薄を優先して取っていくような予想法が京都牝馬Sでは有効なのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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