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荒れるハンデ戦・ダービー卿CT

  • 2009年03月30日(月) 23時59分
 ダービー卿CTは2002年にハンデ戦となり、ハンデ戦としてすでに7回が行われた。

 ハンデ戦初年度の2002年は2、4、5番人気馬での決着でそれほど荒れなかったのだが、このところは荒れ放題。3連単は05年が45万、06年が125万、07年が41万、08年が100万となっている。

 その前の別定戦時代はどうだったかというと、96年や99年あたりは人気上位3頭が1〜3着を占めていたし、3着に人気薄が来ることはあっても全体としては平穏だった。

 さらに遡ると昭和から平成に差し掛かる頃に荒れた時期があったのだが、当時はホクトヘリオスが60kgで出走するなど(1988年)、別定とはいえ斤量差が大きい形で行われていた。

 こう書くと「やはりハンデのせいか! 斤量の軽い馬を狙えばいいのか!」となりそうだが、そう単純な話でもない。

 もう一度、ハンデ戦になってからの7回に話を戻そう。もちろん、斤量が減ること自体は穴馬の台頭のために悪い話ではない。斤量が減った組は複勝回収率がプラスになっている。ただし、前走比3kg以上減の馬は10頭が出走して3着以内なし。あくまで、ハンデ次第で激走できる能力は必要となる。

 一方、斤量増からも7年で2頭の勝ち馬が出ており、全く無視した馬券は組めない。さらに、今回の斤量で見ると「背負っている組」が明らかに優勢。1〜2kg斤量減でそれでも今回そこそこ背負っている馬を軸にして、ヒモには斤量増組も少し入れるのがよいだろう。さらに3連単はマルチで組んでいって、斤量増組の1着にも対応できるようにしたほうがいい。

 もうひとつポイントになりそうなのがローテーションだ。中5週以上の間隔で出走した組は大波乱の7年間においても回収率が単複ともに低い。また、大穴と呼べるクラスの馬は、休養なしで6戦以上使われた中から出ている。

 まとめると、今回2kg以下の斤量減でそれでも54kgは背負っている馬、レース間隔が中4週以下で、叩き4戦目以降の馬。ハンデ発表前に書いているので条件にぴったり合う馬がいるかどうか分からないが、これが激走馬のイメージだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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