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フローラSの昔と今

  • 2009年04月20日(月) 23時59分
 フローラS(+旧4歳牝馬特別)は言うまでもなくオークストライアルだが、権利のない馬がオークスに出走したい、という意図の出走がすべてを占めるわけではない。

 もちろんオークス出走権が目標のメイチ勝負もあるだろうが、すでに賞金のある馬がさらに少しでも稼ぎたいというケースもあるだろうし、単に「あわよくば」程度の出走もあるだろう。

 その中でよく言われるのが、桜花賞とのレース間隔である。フローラSは4歳牝馬特別時代の2000年に東京開幕週に移動となり、桜花賞とのレース間隔が変わった。

 平成以降99年までの桜花賞組は[7-3-2-32]、それ以降は[0-0-2-8]。昨年はついに桜花賞組の出走がなかったし、地力だけでフローラSの上位争いをしてしまう馬がいなくなったことが分かる。

 ここで気をつけなくてはならないのが、レース間隔そのものがキツいというわけではないことだ。桜花賞と同じ週に行われる忘れな賞組について見ると、中2週時代が[3-5-1-17]、中1週になってからが[1-2-0-10]。後者のほうが連対率などは落ちているのだが、ヤマトマリオンのように穴をあけた馬もいる。OPで掲示板レベルの能力のある馬が強行軍を選択した場合、それなりに気にしておく必要がある。

 反対に、前走条件戦組についても整理しておきたい。桜花賞組がいなくなったのだから有利になったはずだが、実際はどうなのだろう。

89〜99年 [1-2-5-73]
┗単7%・複22%

00〜08年 [4-5-5-68]
┗単266%・複112%

 確かに有利になっているようだ。ただ単勝回収率は、シンコールビーなどが大きく作用しすぎている面もある。複勝が112%程度ということは、人気になってもなんでもというより、人気薄にこだわったほうがよさそう。さらに、前走が芝1800〜2000mの馬だけに限ってよい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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