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敢えて前走好走していない馬を狙え

  • 2009年05月04日(月) 23時59分
 NHKマイルCのトライアルといえば、ニュージーランドTである。

 ご存知のように、NHKマイルCの創設当初は施行時期が違い、ニュージーランドTは東京芝1400mであった。そして00年から中山に移っている。

 東京時代と中山以降でニュージーランドT組の成績を比べてみると

東京時代[2-2-2-27]
中山以降[2-4-3-52]

 で、率としては東京時代のほうがいいが、着度数としてはそれほど違いが無いように見える。

 しかし、その中身はだいぶ違う。

 東京時代にNHKマイルCで馬券に絡んだ6頭のうち、5頭まではニュージーランドTで連対していた馬。つまり、両レースはわりと相関関係が強かったと言える。

 一方、中山に移ってからは、ニュージーランドTの1着馬が本番で[0-1-0-7]、2着馬が[0-1-1-6]。一方で6着だった馬から本番で馬券に絡んだ馬が4頭出ている。

 さらに、ニュージーランドTとNHKマイルCの両方で好走した馬を見ると、エイシンツルギザンがNHKマイルC・5番人気2着、ファイングレインが9番人気2着。あまり人気になっていなかった馬たちだ。

 要するに、いまのニュージーランドT組は前走好走して今回も人気になるようなタイプを買ってもあまりおいしい話にはならないということだ。むしろ昨年14番人気で3着したダノンゴーゴーのように、前々走好走→前走凡走→今回激走というパターンを狙ったほうがいい。

 実は前々走好走→前走凡走→今回激走というパターンはピンクカメオやウインクリューガーのような別路線組にも例があり、穴狙いの基本パターンでもある。この路線には確固とした主役が登場しづらいだけに、レースによって勝ち馬が入れ替わるようなケースがよく起きるのだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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