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ヒモ選びの難しいダービー

  • 2009年05月25日(月) 23時59分
 オークスはブエナビスタが人気に応えただけでなく、1〜3着は桜花賞と全く同じ結果に終わった。

 もともとオークスで馬券に絡む馬の8割は桜花賞からの直行組であり、着順まで同じだったことはともかく、桜花賞組が主役になったことは納得がいくものである。別路線組のディアジーナを本命にしていた私としては反省というか、やはりそういう結果かと思わされたのだった。

 一方ダービーはというと、はっきりした傾向がひとつある。1番人気が強いことだ。過去10年の1番人気で連対を外したのはフサイチホウオーだけ。過去20年でもロングシンホニーとメジロブライトが加わるだけ。昭和末期にラグビーボール→マティリアル→サッカーボーイと大敗が続いたのとは対照的である。

 ただ、2番人気は[1-1-0-8]とそれほど強くはない。さらに、皐月賞からの直行組は[5-4-6-52]で、馬券に絡んだ馬のおよそ半分。桜花賞よりは別路線組にチャンスがある。

 そのうち青葉賞については「青葉賞1着馬のみチャンスがある」「現状ダービーでは2着まで」とはっきりした傾向が出ているが、他のレースに関しては今年の状況だと扱いが難しい。

 NHKマイルC組でダービーに絡んだ馬はこれまで1800m以上の重賞連対歴がある馬ばかりだが、ジョーカプチーノはそれを満たさないし、反対に満たす登録馬はNHKマイルCの着順が悪い。

 京都新聞杯組は勝ってくることが条件だが、今年はベストメンバーが離脱してしまった。

 軸ははっきりしているが、ヒモ選びはどんな解釈でどの馬を選ぶこともできるというのが今年の状況。ロジユニヴァースの大復活があるのかということも含め、そこがダービーの悩みどころだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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