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ファン投票を「活用」してみる

  • 2009年06月22日(月) 23時50分
 今年の宝塚記念は、ファン投票上位10頭のうち出走予定が4頭という見通しになった。

 ファンの間では上位馬が出てこないという不満がよく聞かれるが、どちらかというと私は「フルゲートにならず、出走制限もないレースのファン投票って意味あるのか?」(ちなみに近年ではフルゲートは07年くらい)と考えるのだが……。

 それはともかく、せっかくファン投票をやっているのだから、馬券に利用できないものかと考えてみた。

 以下に、各年度ごとに「ファン投票10位以内の馬が何頭出走したか」と、「1〜3着馬がファン投票何位だったか(11位以下は●マークで表記する)を整理してみた。

08年(5頭)
 ●  2  ●

07年(6頭)
 5  1  10

06年(3頭)
 1  ●  ●

05年(4頭)
 ●  ●  1

04年(6頭)
 6  ●  1

03年(6頭)
 2  5  ●

02年(2頭)
 9  ●  ●

01年(5頭)
 3  1  ●

00年(4頭)
 1  ●  ●

99年(5頭)
 2  1  5

 手作業による集計なので、もし数え間違いがあったら御容赦願いたい。

 これを見ると、ファン投票ベスト10馬が4頭以下しか出走しない年は、そのベスト10馬が1頭のみ馬券に絡み、2頭はファン投票11位以下から来る。5頭以上出走すると2頭絡むが意外に独占にはなりづらく、10位以内馬が3着以内を独占した07年、99年にしても1、2着はファン投票の序列と逆転している。

 全体的にファン投票はあくまで人気投票で、馬券の結果とは連動しづらい印象。まして今年はファン投票ベスト10馬が4頭しかいないので、ベスト10馬1頭・その他2頭の組み合わせになると思っておくとちょうどいい。一見たいした意味のない話に見えるが、これが当たるとしたらディープスカイからドリームジャーニー、スクリーンヒーロー、アルナスラインといった馬連も不要となるわけで、なかなか大きな話でもある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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