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川崎記念

  • 2012年01月24日(火) 18時00分
 一応スマートファルコンが中心だが、迷った末の本命。ダートグレード8連勝中だが、前走東京大賞典はワンダーアキュートに追い詰められ、負けていてもおかしくなかったレース。武豊騎手の「今日はいつもほどのパフォーマンスができなかった」というコメントのとおり、帝王賞やJBCクラシックと比べると最後の伸びはかなりイマイチだった。それでも良馬場で2分1秒8というタイムはきわめて優秀。ほかにGI/JpnI実績のある馬がフリオーソしかなく、そのフリオーソも約7か月ぶりとなれば、中心にせざるをえない。ただ過去には何度か本調子でないときに凡走したこともあるので、あまり強気にはなれない。

 ニホンピロアワーズは、前走の名古屋グランプリが重賞初制覇。逃げたエーシンモアオバーを2番手でぴったりマークして、直線突き放すという強い勝ち方だった。前々走のJCダートは9着だったが、それ以外は3着を外していないという成績は立派だ。ゆったり流れるダートの長距離で力を発揮するタイプで、1周目のスタンド前でペースが落ちる川崎2100mの流れは合うはず。とはいえ、スマートファルコンのスピードで一気に押し切られてしまっては出番はないかもしれない。12頭中7・8歳馬が9頭を占めるという中で唯一の5歳馬。まる2年でキャリア15戦と、まだあまり使い込まれていないだけに、成長にも期待したい。

 実力どおりならスマートファルコンとフリオーソの一騎打ちになるメンバー構成だが、フリオーソは9月の日本テレビ盃を除外となって、かしわ記念以来の実戦。7カ月の休養はデビュー以来初めてのこと。JpnIとはいえ、ここが最大の目標とも思えず、休養明けでさすがに目一杯の仕上げまではしていないだろうという読みで3番手に落とした。

 ボランタスは、前走浦和記念ではシビルウォーを差し切ったが、スマートファルコンやフリオーソを相手に同じようなレースは難しいだろう。昨年の川崎記念ではフリオーソを負かしにいって3着に敗れたが、どこで仕掛けるのかも見どころ。

 ランフォルセは夏の北海道シリーズでマリーンSをレコード勝ちのあと、エルムSで重賞初制覇。キングスエンブレムは前走ベテルギウスSを圧勝。見どころのあるレースはしているが、GI級が相手では連下まで。

 ちなみにこの川崎記念は、過去5年いずれも1番人気が勝利。2着も2番人気か3番人気という、きわめて堅い決着のレース。今年はどうか。実績馬2頭ともに死角があるだに、ちょっと難しい。

◎05 スマートファルコン
○02 ニホンピロアワーズ
▲04 フリオーソ
△03 ボランタス
△01 ランフォルセ
△10 キングスエンブレム

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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