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兵庫チャンピオンシップ

  • 2013年05月01日(水) 18時00分
 以前のダート交流重賞では、たとえ中央の重賞戦線で活躍しているような馬でも、ダート未経験馬が好走するという例はごく稀だった。つまり初ダートの馬はほとんど迷うことなく軽視することができた。ところが、数年前からその傾向が変わってきた。中央の厩舎関係者が地方のダートや遠征に慣れてきたのかどうか。そして近年、初ダートの馬の判断で特に頭を悩ますのが、この兵庫チャンピオンシップと関東オークスだ。3歳の春でキャリアが浅く、管理する調教師ですら適性をはっきりとは判断できていないという場合も少なくない。特に兵庫チャンピオンシップは、ここで賞金を加算して日本ダービーの出走権を狙う馬などもいるから厄介だ。

 昨年の兵庫チャンピオンシップには、桜花賞、皐月賞に出走し、初ダートだったという馬が、牝馬、牡馬それぞれ1頭ずつ出走。結果、ダートで実績を積んできた馬が3着までを占めた。とはいえ過去5年では、このレースが初ダートだったというJRA馬が5頭いて、そのうち1着、2着が各1頭で、残り3頭は馬券に絡めずというデータだけにさらに悩ましい。

 今年もダート実績馬を狙う。中でもダートですでに3勝という実績のコパノリッキーは、前走伏竜Sではスタートで出負けしながら、3〜4コーナー絶好の手ごたえで外をまくってきた。ゴール前は接戦となったが、レースぶりからは完勝という内容。距離も1800mで2勝しているだけに問題ない。

 ソロルは、伏竜Sでは4コーナー手前から追走一杯で6着に沈んだが、前々走のヒヤシンスSでは1番人気に支持されたコパノリッキー(3着)に先着しての2着だった。

 ベストウォーリアは、ダートのみ4戦して2勝。前走東京ダート1600mの500万下でハナ差2着にしりぞけたガイヤースヴェルトは、その後の毎日杯でキズナの2着という実力。実はそのガイヤースヴェルトもここに登録があったのだが、わりと早い段階で回避。出てくれば、本命にしたかもしれない。

 バッドボーイは今回が初ダート。ノウレッジはデビュー勝ちはダートだが、その後はずっと芝を使われている。今回は芝を中心に使われてきたこの2頭は狙いを下げた。

 目立った活躍馬がいない地方勢は、このレベルの中央馬が相手では、残念がら出番はない。

◎コパノリッキー
◯ソロル
▲ベストウォーリア
△バッドボーイ
△ノウレッジ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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